訪問診療と在宅診療(往診)の違いとは|利用基準や診療内容について
最近良く耳にする在宅医療。
皆様も一度は耳にしたことがあると思います。
近年は、
『住み慣れた自宅で息を引き取りたい』
『可能な限り長く家族と一緒に過ごしたい』
とご希望される患者様が増加し、自宅で医療を受ける在宅医療が盛んになりました。
コロナ感染対策も相まり、入院となってしまうとご家族さまとの面談は難しくなってしまいました。
そのため、気軽に顔を合わせることが出来なくなったことも、在宅医療に拍車をかけました。
『足・腰が悪くなり、通院が難しくなった』
『入院を機に、ベッドから起き上がるのも難しくなってしまった』
『可能な限り自宅で、家族と一緒に生活したい』
そういった方には、在宅医療がぴったりです。
ただ、用語や仕組みが理解し辛く、在宅医療を受けるのには気遅れしてしまいますよね。
ここでは在宅医療・訪問診察・往診という用語の違いについて説明します。
目次
訪問診察とは
在宅医療は、具体的に往診と訪問診察に分けられます。
往診と訪問診療は、どちらも医師と看護師らが自宅などに出向き、診療を行う点では同じですが、全く別の医療です。
診療報酬上も異なります。
【厚生労働省・原文】
訪問診療:居宅において療養を行っている患者であった、通院が困難なものに対して、その同意を得て計画的な医学管理の下に、定期的に医師・歯科医師が訪問して診療を行うもの。
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/02/1-4.html)
ここでの診察には、診察・検査・治療・点滴・投薬などが含まれます。 |
在宅診療(往診)とは
【厚生労働省・原文】
往診 :患家の求めに応じて患家に赴いて診療するものをいい、診療報酬では往診料を算定したもの。
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/02/1-4.html)
患者様の突発的な病状の変化などに対して、本人およびご家族様の要請があったとき、不定期かつ訪問計画に基づかずにご自宅および施設に医師が出向いて診療します。
往診料が発生いたします。
訪問診療と在宅診療(往診)の違い
訪問診療 | 往診 | |
診療内容 | 事前に計画を立て、これに従い診察および処方をいたします。 | 急な要請に対して、医師が診察を行い、必要な検査および処方を行います。 |
料金 | 計画的なものであり、医療保険において一ヶ月に2回の訪問診療で院外処方箋を交付する場合、おおよそ7000円/月(1割負担)。 3割負担の方は、おおよそ20000円/月となります。 | 休日や夜間によってもことなりますが、 4000円/回~(1割負担のかた)、12000円/回~(3割負担のかた)となります。 なお、医師の診察および判断の結果、採血検査や心電図などを実施した場合は 別途、費用がかかります。 |
訪問できる範囲 | 事前に契約いただいた患者様の生活している施設およびご自宅に伺います。 | 医師が訪問可能な範囲(時間・距離)であれば、365日24時間対応します。 |
※当クリニックでは、クリニックを中心として半径8kmで対応しております。
夜間救急往診に関しては半径16kmで行っています。
夜間救急往診家くるドクターはこちら
訪問診療と在宅診療(往診)の利用基準
安定しており事前の計画に則った診療であれば(定期的に診察をご希望の方は)、訪問診察になります。
緊急を要する不測の事態であれば往診になります。
緊急性の高い場合は どちらに連絡するべきか
緊急性の高い場合は 往診となります。
もしくは、救急病院を受診または救急車を呼んでください。
不安な場合や相談したい場合は、医療相談のお電話ください。
夜間救急往診家くるドクターはこちら
西春内科在宅クリニックができる対応
訪問診療
定期的(月2回程度)にご自宅にお伺いし、ご自宅で診察・検査・診断・治療を行います。
当クリニックを中心として半径8km以内の患者さまがご利用可能です。
通院困難という基準を満たせば、どんなご病気・ご状態でもお引き受けさせて頂きます。
医学的に正しいことも大切にしておりますが、それよりも人生にとって豊かになる選択をご本人さま・ご家族さまと一緒に考え、治療に向き合っております。
ご自宅でどのような検査ができるか・どのような理念で訪問診療を行っているか等を詳しく知りたい方はこちら
往診
当クリニックでは訪問診療契約をされた方のみ、24時間365日往診対応を行なっております。
お電話頂いた時点で緊急性が高いと判断した場合は、ご本人・ご家族さまと相談の上、救急要請も行います。
当クリニック訪問診療を契約されていない方で、往診を受けたい方はこちら
当クリニックでは、訪問診療・往診・夜間救急往診が可能です。
いずれもご自宅で少しでも安心して医療を受けられるように、安心して過ごせるようにと行っております。
痛い時・辛い時・ご不安な時など、いつでもご連絡下さい。
まとめ
今回は、在宅医療・訪問診察・往診という用語の違いについて解説しました。
『自宅で家族と一緒に少しでも長く過ごしたい』
『住み慣れた自宅に居たい』
そういった方へ医療を届けるために、在宅医療はあります。
しかし、用語が難しく、気軽に利用出来ないと思っていらっしゃる方も少なく無いのが現状です。
そのような形で在宅医療が必要な患者さまに届かないことは非常に嘆かわしいものです。
夜間救急往診(家来るドクター)
当クリニックの訪問診療契約を行っていない方でも受けていただける往診になります。
当クリニックかかりつけでなくてもご利用可能です。
平日・休日問わず、365日24時までご自宅にお伺いし、診察・検査・診断・治療を行います。
詳しくはこちらへ
西春内科・在宅クリニックは在宅医療を広めるために活動しています。
興味がございましたら、気兼ねなく当クリニックにご連絡下さい。
参考文献
・日本訪問診療機構(株式会社レスメッド)HP「Q&A集」
・京都大原記念病院グループ HP
・素敵なセカンドライフ「往診と訪問診察の違い?受けるための費用の紹介」