誤嚥性肺炎の末期症状とは?急変したときの対処法を徹底解説!
誤嚥性肺炎とは、口や喉から誤って食べ物や飲み物が気管から気管支・肺へ入り込み、
肺炎の状態を引き起こす疾患です。
主に以下に該当する人が発症しやすく、重症化することもあります。
✅高齢者や認知症患者
また、この誤嚥性肺炎は日本の死亡原因の第3位であるほど一般的で、
患者様背景からも重症化しやすく、致死的になりやすい病気です。
同居ご家族に食事中にムセこんでしまう方、良く肺炎を起こす方がいらっしゃれば、
それは誤嚥性肺炎である可能性が高いです。
今回は、誤嚥性肺炎の原因や、症状、急変時の対応法について解説していきます。
目次
誤嚥性肺炎になる原因
高齢者が誤嚥性肺炎になりやすい理由は、口腔内や喉の筋肉の衰えや嚥下機能の低下が原因とされています。
以下などの疾患を患っている場合は、嚥下機能が低下する傾向にあります。
- 認知症やパーキンソン病などの神経疾患
- 脳梗塞・脳出血などの頭蓋内疾患
また、口腔内の先天的な異常や口腔内の環境(歯磨きやうがいをしない)に加えて、
活動性が低下し寝ている時間が長くなればなるほど、誤嚥性肺炎は引き起こしやすくなります。
また、加齢に伴う嚥下機能の低下は、ほぼほぼ必発です。
さらに、高齢者の場合、免疫力が低下していることがあり、細菌やウイルスに感染しやすくなっています。
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誤嚥性肺炎の症状について
誤嚥性肺炎の症状については、以下のような症状があります。
咳、痰、発熱、息切れ、胸痛など
また、高齢者や基礎疾患を持つ人の場合、症状があまり現れない「無症状誤嚥性肺炎」という状態になることがあります。
そのため、定期的な健康診断や医療機関の受診が重要です。
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誤嚥性肺炎の末期症状
先述した悪化した場合の症状がさらに増悪すると下記のような症状へ移行します。
呼吸困難、酸素不足、意識障害、低血圧、心拍数の増加、体温の上昇など
酸素不足から呼吸困難へ移行すると意識レベルが低下し、次第に血圧が下降して最悪の場合、死に至ります。
看る側としては患者さんが熱にうなされている様子や呼吸が苦しそうな様子などが見られたら、すぐに救急車を呼びましょう。
あるいは入院中であればナースコールを押してください。
誤嚥性肺炎で急変したときの対応
誤嚥性肺炎で急変した場合の対応法は、以下のようなものがあります。
救急車の呼び出し | 急変が起きた場合は、すぐに救急車を呼び出すことが必要です。 |
人工呼吸や酸素投与 | 呼吸が困難な場合は、人工呼吸や酸素投与を行います。 |
抗生物質の投与 | 誤嚥性肺炎の原因菌によっては、抗生物質の投与が必要となります。 |
症状に応じた治療 | 症状や病態に応じて、適切な治療を行います。 重症の場合には、集中治療室での治療が必要となることがあります。 |
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誤嚥性肺炎の治療について
誤嚥性肺炎の治療には、以下のような方法があります。
誤嚥性肺炎の原因菌によっては、抗生物質の投与が必要となります。
呼吸が困難な場合には、人工呼吸や酸素投与、気管挿管などによって気道を確保します。
誤嚥性肺炎治療中、再度誤嚥性肺炎を起こす可能性が高いので、経口摂取は控えて頂くことが大半です。
ですから、点滴栄養や鼻からの栄養補給(経鼻栄養)・胃から直接の栄養補給(経腸栄養)が必要となることがあります。
嚥下機能の評価や運動療法などによって、誤嚥性肺炎の再発防止や回復を促します。
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誤嚥性肺炎は治るのか
誤嚥性肺炎は治ることがほとんどですが、患者の状態や治療の遅れによっては、合併症や死亡することもあります。
高齢者や基礎疾患を持つ人、免疫力の低下している人は、治療が困難となることがあります。
また、誤嚥性肺炎を引き起こす方は元々嚥下機能が低下していることが多いため、今後も繰り返し引き起こすことが非常に多いです。
つまり、一時的には治療により回復しますが、根本的な原因を解決させることは難しいことが多いということです。
そのため、予防が重要であり、定期的な健康診断や医療機関の受診が必要です。
誤嚥性肺炎を発症した場合は、早期の治療が重要になります。
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高齢者が誤嚥性肺炎にならないための予防対策
高齢者が誤嚥性肺炎にならないためには、以下の予防対策が有効です。
これらの予防対策を実践することで、高齢者の誤嚥性肺炎発症リスクを低減することができます。
嚥下機能の評価
高齢者は嚥下機能が低下することが多いため、定期的に嚥下機能の評価を受けることが大切です。
栄養バランスの良い食事
栄養バランスの良い食事を心がけ、口内や歯の清掃にも注意しましょう。
嚥下のサポート
食事中には、胸やけ、吐き気、喉の痛み、痰の増加などの症状がある場合には、医師に相談して嚥下のサポートを受けましょう。
適切な姿勢
食事中には、適切な姿勢を保つことが大切です。
横になっていたり、首を伸ばしすぎたりしないようにしましょう。
口腔ケア
口腔内の清潔を保ち、口腔ケアを行うことも予防対策の一つです。
運動
適度な運動を行い、筋力を維持することも誤嚥性肺炎予防に効果的です。
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西春内科在宅クリニックができる対応
西春内科・在宅クリニックでは、在宅診療を行っており、誤嚥性肺炎の患者様のご対応をさせて頂くことが非常に多いです。
上記の治療をご自宅で行うことも可能です。
また、誤嚥性肺炎を引き起こさないよう予防する飲み込みのリハビリテーションや食事指導も、他の医療機関と協力し行っております。
飲み込みに不安があるご家族様がいらっしゃったり、誤嚥性肺炎で複数回の入院歴・治療礫のある方は、是非いつでもご相談下さい。
まとめ
高齢化社会となり、ますます一般的となっている誤嚥性肺炎。
日本の死亡原因の第3位になっていることからも分かる通り、軽症〜死亡に至るまでの重症、様々な状態となります。
治療は可能で大半の方が退院・回復されますが、一度誤嚥性肺炎を引き起こすと体力は低下します。
最も大切なのは予防ですから、少しでも飲み込みに不安があれば、積極的に医療機関を受診してくださいね。