VDT症候群とは?スマホが原因?|症状のチェック項目や治療について

公開日:2023.9.04 更新日:2023.12.25

VDT症候群

現代人には必須となったスマートフォンとパソコンですが、みなさまは一日何時間くらい使用しているでしょうか?

仕事のほかにプライベートの時間でもスマホなどを1日中使っている人も多いと思います。

実はスマホやパソコンの長時間の使用で引き起こされる病気があることをご存知ですか?

今回はそんなVDT症候群について原因や症状、なりやすい人の特徴などを解説していきます。



VDT症候群とは?原因について


VDT症候群

VDT症候群とはパソコンやスマートフォンやテレビゲームなどのディスプレイを持つ電子機器を長時間使用することで引き起こされる可能性のある一連の症状のことをいいます。

VDT症候群を引き起こす原因としては以下のようなものが挙げられます。

長時間の画面利用


長時間デジタルディスプレイを見つめることで、目の疲労や負担が増える
可能性があります。

また デジタルディスプレイから発せられるブルーライトの過剰な曝露自律神経(ばくろじりつしんけい)に影響し、目の疲労や睡眠障害を引き起こす可能性があります。

不適切な作業環境


明るさや照明、ディスプレイの位置や高さ、作業椅子やデスクの姿勢など、作業環境の不適切さが原因
となることがあります。

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VDT症候群の主な症状


VDT症候群は様々な症状を引き起こすことが特徴です。

大きく分けて目の症状・身体的症状・精神的症状に分類されます。

以下にそれぞれの症状の特徴を説明します。

目の症状(眼精疲労)


VDT症候群

主な自覚症状は目の疲れや充血、眼痛や目のかすみ感があります。

症状が進行すると視力低下やドライアイなどに発展することがあります。

また眼精疲労が持続することで吐き気やめまいといった症状を引き起こすこともあります。

身体的症状


VDT症候群

身体的症状はパソコン作業などで不適切な体勢を取ることで引き起こされます。

肩こりや頸部や腰の痛み、手の痺れなどの筋骨格系の症状を呈することが多いです。

肩こりが酷くなることで慢性的な頭痛(筋緊張性頭痛)がパソコンの使用後も持続することもあります。

精神的症状


VDT症候群

自律神経への影響で不安感、不眠や抑うつ症状などが現れることがあります。

また精神的症状から波及して不眠や胃痛などへ悪化することもあります。

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VDT症候群になりやすい人の特徴


VDT症候群

VDT症候群になりやすい人の特徴としては第一に長時間のパソコン作業を行う人になります。

特に事務職などで体を動かすことがほとんどなく、座ってパソコン作業を行う人は要注意です。

加えて視力の悪い人はVDT症候群になりやすいです。

これは視力補正がうまくできないことや、姿勢が悪くなりやすいことが原因とされています。

小児でも長時間テレビゲームやスマートフォンを使用することでVDT症候群を引き起こすことがあるため注意が必要です。

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VDT症候群のセルフチェック項目


VDT症候群

では自分がVDT症候群であるかどうか調べる方法はあるのでしょうか?

以下のチェック項目に当てはまる場合はVDT症候群の可能性があるかもしれません。


✅目の疲れや不快感
長時間ディスプレイを見つめると目が疲れるか?

ディスプレイの使用後に目が乾燥したりかすんだりするか?

✅頭痛やめまい
ディスプレイを使用した後または慢性的に頭痛やめまいが生じることがあるか?

✅視力の変化
ディスプレイの使用後に一時的に視界がぼやけたり、焦点が合いにくくなったりすることがあるか?

最近視力が悪くなってきているか?

✅肩こりや首の痛み
ディスプレイの使用中または使用後に肩や首のこりや痛みが生じることがあるか?

前屈みなどの悪い体勢でディスプレイを見ているか?



VDT症候群の治療について


VDT症候群

それではVDT症候群となった場合はどのような治療を行えばいいのでしょうか?

基本的にはVDT症候群は軽度であれば十分な休息を取ることで症状は軽減することがほとんどです。

しかしながら重度のVDT症候群であれば内服薬または点眼薬による治療が必要となってきます。

眼精疲労に対してはビタミン点眼薬や内服のビタミン剤が用いることがあり、またドライアイに関しては人工涙液の点眼が有効です。

肩こりや腰痛などの筋骨格系の症状に関しては鎮痛剤など内服に加え、筋弛緩作用のある内服薬を使用することがあります。

またストレッチなどの運動を取り入れることも有効です。

VDT症候群による精神的症状に関しては抗不安薬や睡眠薬などを内服することもあります。



VDT症候群にならないための予防対策


VDT症候群に対する治療に関して説明しましたが、VDT症候群は予防を行うことが最も重要です。

具体的な予防策は以下の通りです。

定期的な休憩・運動をしましょう

VDT症候群

長時間の連続したディスプレイ作業はVDT症候群のリスクとなります。

定期的に10分程度の休憩を挟むようにしましょう。

またその際に軽いストレッチを行うことで肩こりなどの筋骨格系の症状を予防することが可能です。

適切な作業環境を整備しましょう


VDT症候群

暗い照明の下でのディスプレイ作業は眼精疲労を悪化させます。

ディスプレイの文字が見やすい明るさの照明に変更しましょう。

またデスクや椅子を自分にあった物にし、高さも調整しましょう。

ディスプレイの高さや机の位置が適切でないと悪い姿勢となりVDT症候群のリスクとなります。

適切な視力補正(メガネやコンタクト)であるか注意しましょう


VDT症候群

使用しているメガネやコンタクトの度数があっていないとVDT症候群を引き起こしやすいです。

そのため定期的に眼科へ受診し適切な視力補正が行えているか確認してもらいましょう。

睡眠の量と質を高めましょう


VDT症候群

睡眠不足はVDT症候群による精神症状を悪化させる可能性があります。

疲労感などが残る場合はディスプレイ作業を切り上げて睡眠時間を確保するようにしましょう。

また寝る前のディスプレイ作業は入眠困難や中途覚醒の原因となるため、就寝前2時間前にはディスプレイを使用しないようにしましょう。

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西春内科在宅クリニックができる対応


VDT症候群かもしれないと思ったら一度西春内科在宅クリニックに受診してみてはいかがでしょうか?

クリニックでは患者様の症状の程度にもよりますが、点眼薬や内服薬での治療を行います。

また問診などからVDT症候群の原因となるような状況を見極め、症状が悪化しないように予防や対策法のご提案もさせていただきます。

VDT症候群の症状に似た疾患(緑内障やうつ病など)もあることから、上記チェックリストに当てはまる場合は一度精査をすることをお勧めします。

西春内科在宅クリニックでは様々な病気に対応が可能です。



まとめ


今回はVDT症候群について原因や症状、なりやすい人の特徴などを解説させていただきました。

VDT症候群は大人だけでなく小児でも発症する恐れのある病気です。

予防・対策を行える病気です。

無理せず休憩をはさみながら便利にスマートフォン・パソコンを利用できると良いですね。

少しでもVDT症候群を疑う症状があるようでしたら、いつでも西春内科在宅クリニックにご相談ください。

参考文献

‣石川 哲,他:日本眼科医会VDT研究班業績集 1986-1989,日本の眼科別冊集1-263,1989.
‣伊比健児:産業医実務研修教育の立場から,眼科オピニオン④,テクノストレス眼症,初版.増田寛次郎編,中山書店,東京,
 192-202,1998.
‣前原直樹=労働医学の立場から肩こりや腰痛にいかに対応するか,眼科オピニオン④,テクノストレス眼症,初版,増田寛次郎編,
 中山書店,東京,163-180,1998.
‣青木 繁=テクノストレス眼症,眼科の最新医療,初版.増田 寛次郎ほか編,先端医療技術研究所,東京,41-46,2003.

この記事の監修医師

監修医師: 西春内科・在宅クリニック 院長 福井 康大


▶︎詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

経歴

三重大学医学部医学科 卒業
三重県立総合医療センター 
N2 clinic