圧迫骨折でやってはいけないこと4選!自宅療養のポイントについて解説
圧迫骨折とは尻もちなどのケガで背中の骨(椎体)がつぶれて扁平になってしまう骨折です。
高齢の女性に起こりやすく、骨粗しょう症(こつそしょうしょう)によって骨が弱くなっていることが大きな原因です。
今回は、圧迫骨折が高齢者に多い理由や、放置した際のリスク、治療方法などについて詳しく解説していきます!
ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の治療にお役立てください。
圧迫骨折が高齢者に多い理由
圧迫骨折が高齢者に多い原因として、骨粗しょう症と背中の曲がりが挙げられます。
それぞれについて解説していきます。
骨粗しょう症とは

骨の量(骨量)が減ってしまい骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
日本では約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。
骨が弱くなってしまうと背中の圧迫骨折の他に、手首や上腕骨の付け根、股関節の骨折を起こしやすくなってしまうのです。
骨粗しょう症になる原因として、主に老化と女性ホルモンの減少が挙げられています。
骨は皮膚や髪の毛と同じように新たに作られること(骨形成)と溶かして壊される(骨吸収)新陳代謝を繰り返しています。
骨粗しょう症は、このバランスが崩れることで起こり、閉経によって女性ホルモンが減少することが大きな原因です。
背中の曲がりとの関連
背中の骨は椎体といって、首、胸、腰の部分で頚椎、胸椎、腰椎の3つに大きく分かれています。
背骨は進化の過程において、立った姿勢を保てるようにS字のカーブを描いています。
そのため、カーブの曲がっている部分で負担が大きくなりやすく、胸椎の下の部分と腰椎の部分で圧迫骨折が起こりやすくなるのです。
また、1箇所で骨折が起きてしまうと、背骨の前方の高さが減ってしまうことで姿勢が悪くなっていきます。
そうすると、重心が前に移動して、てこの原理により背骨の負担が増加してしまい、次々と骨折を起こしてしまう可能性が高くなります。
そのため、初めの骨折を起こさないようにすること、初めの骨折の段階で骨粗しょう症の治療を始めることが大切でしょう。
関連記事:高齢者の足のむくみの原因とは|放っておくと危険な理由も解説
圧迫骨折は気づきにくい?放置するリスクについて
通常の圧迫骨折は尻もちをつくなどのケガが原因で起こり、寝返りや起き上がりなどの動作ができないくらいの腰痛があるので気づくことが多いです。
しかし、特に背中が痛くなった経験がないのに、レントゲン検査をして背骨が骨折をしていたということがわかる「いつのまにか骨折」が多いのも圧迫骨折の特徴です。
ほとんどの圧迫骨折は保存治療といって手術をせずに安静や腰のバンド、コルセットなどで治療をしていきます。
しかし、手術が不要だからといって放置することは禁物です。
稀に圧迫骨折で潰れた骨が神経を圧迫して、足の麻痺や排尿・排便の感覚がわからなくなることがあります。
また、圧迫骨折の原因として骨粗しょう症が隠れていることが大半なので、放置することによって、さらなる骨折を起こしてしまう可能性もあるでしょう。
そのため、圧迫骨折と診断されたら、放置をせずに医師の指示に従い治療を始めることが必要です。
関連記事:尿路感染症に高齢者がなりやすい理由|原因と症状について解説
圧迫骨折でやってはいけないこと4選

圧迫骨折では背骨に負担がかかる動作をすることで痛みが悪化したり、背骨がより潰れてしまうことがあるので、控えるべき動作があります。
圧迫骨折で控えるべき動作について解説していきます。
仰向けに寝る
背骨への負担を避けるためには横向きで寝るのがお勧めです。
仰向けの姿勢は背骨への負担が大きいことがわかっているので、できるだけ控えるようにしてください。
前かがみになる
前かがみの姿勢は骨折部を上下から圧迫する力がかかるので、避けることが必要です。
日常動作で多く行う姿勢ですが、痛みが強くできないことがほとんどですし、やりすぎると背骨がつぶれてしまう原因になります。
できるだけ家族に介助してもらったり、ハンドキャッチャーを使用して前かがみはしないようにしましょう。
重いものを持つ
重いものを持つ時には力学的に腰に大きな負担がかかっています。
そのため、痛みが悪化する原因になるのでしないようにしてください。
体をひねる
体をひねる動作も痛みの悪化の原因になります。
特に骨折をして初めのうちは寝返りもできないくらいの痛みとなります。
そのため、悪化しないように、できるだけ体をひねらないようにして過ごすようにしてください。
関連記事:【治る認知症】高齢者がなりやすい水頭症の症状から原因、治療について解説
圧迫骨折の治療について
治療の基本は安静や腰のバンド、コルセットを使った保存治療と、骨粗しょう症の検査・治療です。
保存治療では痛みが和らぐまで安静にして、腰のバンドやコルセットで腰を保護します。
特に骨折をしてから1ヶ月の間は骨折している部分が不安定で潰れる可能性があるので、注意が必要です。
可能であれば病院でコルセットを作成してもらい、背中を曲げる動作は控えるようにしましょう。
痛みの期間ですが、早い人では2週間から、多くの人では3~4週から骨が形成されてきて痛みが楽になります。
しかし骨が硬くなるまでは数ヶ月かかるので、骨折がしっかり治るまでは無理をしないようにすることが大切です。
ご高齢の方の圧迫骨折はほとんどの場合、骨粗しょう症が原因です。
病院で血液検査や骨密度検査を行い、今後の骨折予防のために治療を始めることが勧められます。
骨粗しょう症の予防には以下などが有効です。
- カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、たんぱく質の摂取
- 禁煙
- アルコールは控えめ
- 運動
- 日光浴
カルシウムやビタミンDは骨を強くする成分ですが、日本人では不足しがちなのでサプリメントも併用して十分に取るようにしてください。
またタバコ、アルコールは骨を弱くしてしまうので控えるようにし、逆に運動は骨を強める作用があるので積極的に行うようにしましょう。
また、日光浴をすることで体内でビタミンDが作られるので1日20〜30分程度行うことが勧められます。
またお薬での治療もあります。
健康な骨は作られる(骨形成)のと壊される(骨吸収)ことのバランスが保たれていますが、骨粗鬆症では骨吸収の作用が強くなっています。
そのため、骨吸収を抑制させたり、骨形成を強めることで骨を強くすることが可能です。
お薬はたくさんの種類があり、患者さんの年齢や状態によって選択されます。
詳しくは担当の医師とよく相談することが大切です。
圧迫骨折になったら入院が必要?自宅療養のポイントについて

圧迫骨折になってしまっても必ず入院が必要なわけではありません。
痛みの程度が強く、自宅で生活ができない場合には入院が必要ですが、痛みが軽度で家族が介助できる時にはご自宅で治療することもできます。
自宅療養の際のポイントについて解説します。
安静にする
骨折部に骨が作られて痛みがやわらいでくる2-3週間まではできるだけ安静にするようにします。
姿勢に注意する
前かがみや腰をねじる動作は痛みの悪化の原因になるのでしないようにしましょう。
コルセットを使用する
病院でコルセットを処方してもらい、できるだけつけておくようにしましょう。
コルセットを使うことで、腰が保護されて痛みが軽減します。
痛みや骨折の状態にもよりますが、およそ2-3ヶ月程度の装着が目安です。
あまり長期間の使用は背中の筋肉が衰える原因になるのでおすすめできません。
医師からの指導を守ることが大切です。
薬を使用する
痛みが強い場合には市販薬や病院で処方された鎮痛薬を使用しましょう。
鎮痛薬は飲み薬、坐薬、湿布など色々あるので組み合わせて使うことがおすすめです。
関連記事:高齢者に多い骨折の部位を解説|治癒期間や手術ができない場合について
病院やクリニックでの処方について
病院やクリニックでは鎮痛薬、コルセットを処方してもらうことができます。
また必要に応じてブロック注射やリハビリを行うこともありでしょう。
鎮痛薬はロキソニンやアセトアミノフェンなどの成分があり、これらを組み合わせて処方されます。
また飲み薬、坐薬、湿布などの種類があります。
コルセットはご自分で購入すると高額ですが、圧迫骨折に対するコルセットは健康保険が適応されるので実費の1〜3割の負担で購入することができます。
さらに、痛みを軽減させるブロック注射や筋力が低下している時にはリハビリが行われる場合もあります。
骨折によって寝たきりになってしまわないようにしっかりと治療を受けることが大切です。
西春内科在宅クリニックができる対応
西春内科・在宅クリニックでは、丁寧な問診と診察を行い、レントゲンなどを用いて診断をします。
痛みがある場合、鎮痛剤などの処方を行えますのでまずはお気軽にご相談ください。
当院だけでは症状が悪化していると判断した場合には近隣の病院へ紹介することもできます。
まとめ
今回は、圧迫骨折が高齢者に多い理由や、放置した際のリスク、治療方法などについて詳しく解説しました。
圧迫骨折は高齢の方によく起こる背骨の骨折です。
痛みがよくなるまで数週間、治るまで数ヶ月かかります。
また、ほとんどの場合で骨粗しょう症が原因です。
放置しておくことで痛みが長引いたり、さらに骨折を起こしてしまうことがあります。
そのため、初期の段階からしっかりと治療をすることが大切です。
お困りの症状がありましたらいつでもご相談ください。
参考文献
‣日本整形外科学会.脊椎椎体骨折
‣日本骨折治療学会.骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折
‣日本整形外科学会.骨粗鬆症(骨粗しょう症)
‣腰椎圧迫骨折の原因・症状・治療法などについて解説
‣圧迫骨折でやってはいけないことは?正しい動作とリハビリを解説
‣圧迫骨折とは?自宅療養のポイントや痛みを和らげるコツを解説
ストレス性胃腸炎とは?何日で治る?仕事は休むべき?
ストレス社会ともいわれる現代、多くの人がストレスが原因で様々な不調を抱えています。
ストレス性胃腸炎はその代表的なもののひとつ。
これらを治すには原因となるストレッサーから離れることが一番ですが、仕事や人間関係など、すぐには離れられないことがストレッサーとなっている場合もあるでしょう。
本記事ではストレス性胃腸炎は何日で治るのか、また、症状が出た時にどのように対処すればよいのかお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
ストレス性胃腸炎とは?何が原因?
ストレス性胃腸炎とは、ストレスが原因で胃腸といった消化器官に様々な症状を呈する疾患を総称したものです。
過敏性腸症候群などもこの中に含まれます。
ここでは、ストレスがかかることでどのようにして胃腸に症状が出るのか見ていきましょう。
過剰に消化液が分泌される
胃酸などの消化液の分泌量はホルモンの働きによって調節されています。
しかしストレスによってホルモンバランスが乱れることで、必要以上に消化液が分泌されるようになります。
それによって胃や腸の内部がただれたり荒れたりしてしまうと、痛みを引き起こすことがあるのです。
胃腸の働きが弱くなる
「胃は第二の心」という言葉があるように、胃は精神的な影響を非常に受けやすい臓器とされています。
強いストレスがかかると、先述した胃酸が過剰分泌されるのとは反対に胃腸の働きが弱まることもあり、こうした状態になると消化不良に陥り、胃のもたれを感じたり便秘になったりすることがあります。
ストレス性胃腸炎というと急な腹痛や下痢を想像することが多いかと思いますが、胃腸の働きが弱まることで様々な症状を起こすパターンもあるということを覚えておくと良いでしょう。
関連記事:高脂血症になりやすい原因とは?脂質異常症との違いや治療について
関連記事:気づきにくい高血圧と脂質異常症は定期的な健診が大切です
ストレス性胃腸炎は何日で治る?
結論から言うと、ストレス性胃腸炎は人によって症状や重症度も様々。
そのため「何日で治ります」と断定することはできないのが現状です。
数日休めば症状自体は落ち着くケースも
強いストレスによって一時的に胃の働きが過剰になったり弱まっているパターンでは、少し休むことで症状自体が落ち着くケースもあります。
しかし、これはあくまで一時的なものなので、また強いストレスに晒されれば再び症状が現れてしまうでしょう。
こうした状態が長い期間続いている場合は慢性的なストレス性胃腸炎となっている可能性が高いので注意が必要です。
完治させるにはストレッサーの排除が必要
先ほども述べたとおり、ストレス性胃腸炎を完治させるには、大元の原因となっているストレッサーを排除する必要しなければなりません。
とはいえ、仕事や学校など、切り離したいからといってすぐに切り離せるものではないことがストレッサーになっているケースは多いです。
こうした場合にはまず医師に相談し、症状に対して適切な治療を行いながら、少しずつでもストレッサーから離れられるように動いていく必要があるでしょう。
ストレス性胃腸炎かな?と思ったら
ストレス性胃腸炎は、その他の消化器系疾患と症状がよく似通っており、特定するのが難しいです。
下記にセルフチェック項目を用意したので、最近胃腸の調子が悪いという方はチェックしてみてください。
- 緊張で胃がキリキリする
- みぞおちのあたりがむかむかする
- 食べた物が胃に残っている感じがある
- 胃酸が喉まで上がってくることが多い
- 起床時に胃のむかつきや吐き気がある
- 食欲が湧かない
- 便秘や下痢を起こすことが多い
- 寝付きが悪く、眠りが浅い
- 寝ても疲れが取れない
- 肩こりや腰痛がある
- 何に対してもやる気が起きない
- 些細なことでイライラする
- 記憶力が低下してきた
- 集中力が続かなくなってきた
- 悩みや不安なことがある
- 周囲に気をつかうことが多いと感じる
- 生活リズムが不規則である
- リラックスできる時間がない
一見関係なさそうな症状もありますが、消化器系の不調に加えて上記のチェック項目に多く該当するほど、ストレス性胃腸炎である可能性が高いといえます。
ここからは、ストレス性胃腸炎になったときの対処について説明します。
安静にする
腹痛や下痢、便秘など、消化器系の症状が見られたら、まずは安静にするのが第一です。
人間は日常生活の中で自覚できないストレスを多く受けていますが、健康体でいるときは体にまで不調が現れることは極めて稀です。
しかし、ストレス性胃腸炎のときは体がストレスに対して敏感になっているため、些細なストレスでも症状が悪化する恐れが。
そのため、不調の原因としてストレスが考えられる場合は、できるだけ体が外部からの様々な刺激を受けにくいような状況を作ることが必要です。
水分と塩分を補給する
ストレス性胃腸炎で下痢や嘔吐などがある場合は、水分と塩分の摂取を欠かさないようにしましょう。
下痢や嘔吐が続くと、体内から水分と塩分などのミネラルが徐々に失われていき、脱水症状に陥ってしまいます。
脱水状態が続くとふらついたり意識がもうろうとするなどといった症状が起こり、倒れた際に頭をぶつけるなど、二次的な被害に繋がる恐れも。
そのため胃腸炎のときは、食欲がなくてもこまめに水分と塩分を摂取をすること必須です。
スポーツドリンクや経口補水液を摂取するようにしましょう。
ちなみに、緑茶やコーヒーはカフェインを多く含んでおり、利尿作用が強いため、水分補給として飲むのには適していません。
食事は刺激物を避け消化吸収のよいものを摂る
下痢や嘔吐などが激しいときは無理に食事を摂る必要はありませんが、症状が軽快し食欲が戻ってきたら食べる物に気を配る必要があります。
基本的には消化と吸収のよいものが胃腸に負担をかけにくくておすすめです。
以下に消化と吸収のよい食べ物の例を挙げますので、参考にしてみてください。
- おかゆ
- うどん
- 大豆製品
- 野菜(白菜、大根、キャベツなど水分を多く含むもの)
- 乳製品
- 果物(リンゴ・バナナなど)
反対に揚げ物や味の濃いもの、刺激物は胃腸への負担が大きいため避けるようにしましょう。
薬を飲む
どうしても耐えられない症状があるときは、薬を服用するのも選択肢のひとつになります。
ただし症状に合わせて適切な薬を飲まないと逆効果になってしまう可能性もあるため、できれば医師から診断を受けて処方された薬を飲むのが良いでしょう。
悪い例をひとつ挙げるとするなら、消化不良を起こしているときに胃の働きを弱めて胃酸の分泌を抑える薬を飲んでしまうと、さらに胃腸の働きが弱くなり、胃のむかつきが強くなったり嘔吐したりしてしまう恐れがあります。
薬を服用する場合は、それぞれの症状に対してピンポイントに作用するものを選ぶことが重要です。
医師に相談する
ストレス性胃腸炎はストレッサーから離れない限り完治させるのは難しいですが、仕事や学校などが原因である場合、そう簡単には離れられないケースも多いでしょう。
そのため症状に対して向き合いながら、ある程度の期間治療を行っていく必要があります。
また、適切な治療を行っていくためには医師の協力が不可欠です。
症状が現れたら、まずは先述した安静、水分(塩分)摂取、消化吸収のよい食事といった対応をとり、体が動く状態になったらかかりつけの医師へ相談するようにしましょう。
ストレス性胃腸炎のときは仕事を休むべき?
下痢や嘔吐などの症状がある場合は仕事や学校などを休まなければならないこともあるでしょう。
また、症状が軽快しても再びストレスに晒されてぶり返すこともあるため、どれくらいの期間休むべきかは慎重な判断が必要です。
当院の見解としては、ストレスの原因がどこにあるのかで対応が少し変わると考えます。
原因が仕事・学校の場合
一番強いストレスの原因となっているのが仕事や学校の場合は、症状や重症度によって一人ひとり期間は異なるかと思います。
しかし、とにかく一度しっかり休養することが重要です。
職場や学校で過ごす時間は1日の中の大部分を占めているため、長時間ストレスに晒され続けることになってしまい大変危険です。
医師に相談した際に診断書を作成してもらい、症状が軽快するまで療養に専念しましょう。
原因が仕事・学校以外の場合
ストレッサーが仕事や学校以外の場合は、最もひどい症状の山を過ぎたら、体調を見つつ学校や仕事に復帰しても問題ないでしょう。
ただし、仕事や学校が原因ではないからとって無理は絶対に禁物です。
必ず医師に相談し、指示された休むべきサインが出たら無理せず休むようにしましょう。
ストレス性胃腸炎はうつる?
ストレス性胃腸炎の原因は名前のとおりストレスであり、ウイルスや細菌ではないため直接的にうつることはないと考えられます。
ただし嘔吐の症状がある場合は、吐しゃ物に感染性の物質が含まれていると他人にうつる恐れがあるため、処理する際には注意しましょう。
ストレス性胃腸炎と虫垂炎の違い
突然の腹痛を訴えることからストレス性胃腸炎と間違えられやすい急性虫垂炎は、虫垂と呼ばれる袋状構造をする臓器に炎症・細菌感染が起きることで発症する病気です。
「盲腸」というと聞きなじみのある方もおられるのではないでしょうか?
腹痛・下痢・嘔吐・発熱が出現するなど腸炎と症状は似ていますが、最大の違いは、虫垂炎では痛みが定点的に起こることで、治療方針もストレス性胃腸炎と大きく異なります。
虫垂炎に関して詳しく知りたい方は、下記URLを参照してください。
関連記事:虫垂炎の原因や症状について知りたい!治療や手術は?
腹痛で悩む人はCT検査をおすすめ
腹痛を主症状とする疾患は多岐に渡り、それぞれで原因が異なります。
原因が異なれば治療法も異なるため、できる限り正確に診断することが早期回復への近道です。
腹部CTは腹部臓器を網羅的に検査することができるため、腹痛の原因を正確に診断できます。
腹痛で悩む方には、腹部CTは最適な検査の一つと言えます。
西春内科在宅クリニックができる対応
西春内科在宅クリニックにはCT機器を導入しており、常勤医にはレントゲンやCT画像の読影の専門家である放射線科専門医がおります。
腹部CT検査により急性腸炎を含む治療が必要な病変が見つかった場合には、消化器外科の手術が可能な診療を行っている病院をご紹介させていただきます。
まとめ
急性腸炎は一口に腸炎と言っても原因や対処法はさまざまです。
また急性腸炎に類似した疾患には命に関わる病気もあるため注意が必要な場合もあります。
腹痛や下痢・嘔吐で悩む人は、早めに医療機関を受診し、相談してみてくださいね。
参考文献
脱水症状の治し方を解説|速攻で効く方法やなりやすい人の特徴を紹介
脱水症状は、体内の水分と電解質のバランスが乱れることで引き起こされます。
水分不足は体の正常な機能に悪影響を及ぼし、症状が進行すると重篤な健康問題に発展する可能性があります。
特に、暑い気候や運動によって多量の汗をかくことや、下痢や吐き気などの症状がある場合は、脱水症状になりやすく注意が必要です。
この記事では脱水症状になりやすい人の特徴や下痢や吐き気が脱水症状を引き起こす理由、そして脱水症状になった際の速攻で効く治し方・対処法について解説します。
脱水症状になったときの速攻で効く治し方・対処法
脱水症状になった場合、以下の対処法を試してみてください。
水分補給を行う
脱水症状を改善するためには、こまめな水分補給が必要です。
飲み物としては、以下などが適しています。
- 清涼飲料水
- スポーツドリンク
- 水
- ハーブティー
特に体温が上昇している場合や激しい運動後は、スポーツドリンクなどで電解質も補給すると効果的です。
塩分を摂取する
汗によって失われた塩分を補うために、食事や飲み物に塩分を含んだものを摂取しましょう。
塩分の摂取によって水分吸収が促進され、脱水症状の改善に寄与します。
ただし、塩分の摂りすぎには注意が必要です。
経口補水液を使用する
脱水症状が進行している場合や症状が重い場合には、経口補水液(オーラルリアハイドレーションソリューション)を使用することがあります。
経口補水液には体内の水分と電解質を適切に補う成分が含まれており、効果的な水分補給を行うことができます。
適切な食事を摂る
脱水症状の改善には、バランスの取れた食事も重要です。
水分を含む果物や野菜、スープ、ジュースなどの摂取によって、水分と栄養素を補給することができます。
休息を取る
脱水症状が進行している場合や体調が悪い場合は、適切な休息を取ることが必要です。
体の負荷を軽減し、体内の水分の回復を促します。
脱水症状が重度である場合や症状が持続する場合は、医師の診断と指示に従いましょう。
また、個人の状況や健康状態に合わせて適切な対処法を選択することも重要です。
また、脱水症状になった際の治し方・対処法は以下です。
- こまめな水分補給
(清涼飲料水、スポーツドリンク、水、ハーブティーなど) - 塩分を摂取することで水分吸収を促進
(食べ物や飲み物に塩分を含んだものを摂取) - 経口補水液を使用
- 脱水症状が進行している場合や症状が重い場合には医療機関を受診
- バランスの取れた食事を摂る
- 水分を含む果物や野菜、スープ、ジュースなどを摂取
- 適切な休息を取る
- 体の負荷を軽減し、体内の水分の回復を促す
脱水症状は早期に適切な対処をすることが重要です。
重度の脱水症状や持続的な症状がある場合には、医師に相談し、適切な処置を受けることをおすすめします。
脱水症状の症状について
脱水症状の症状は以下などです。
これらの症状は、脱水症状が進行した場合によく見られるものです。
ただし、個人によって症状の出方や程度は異なる場合があります。
早期に脱水症状を察知し、適切な対処を行うことが重要です。
頭痛
脱水症状になると、体内の水分不足によって血液の循環が悪くなります。
これにより、脳への酸素や栄養の供給が減少し、頭痛が生じることがあります。
頭痛は脱水症状の初期段階でよく見られる症状です。
吐き気
脱水症状が進行すると、胃や消化器系の正常な機能が乱れることがあります。
これにより、吐き気や嘔吐の症状が現れることがあります。
また、水分不足によって血液中の電解質濃度が変化し、吐き気を引き起こすこともあります。
下痢
脱水症状は、腸内の水分の吸収能力を低下させるため、下痢を引き起こす可能性があります。
水分不足によって腸の運動が活発になり、便が軟化しやすくなるためです。
下痢によってさらに水分が失われ、脱水症状が悪化する恐れがあります。
熱
脱水症状では、体温調節がうまく機能しなくなることがあります。
その結果、体温が上昇し、発熱が生じることがあります。
脱水症状によって熱中症のリスクも高まるため、早めの対処が必要です。
しびれ
脱水症状になると、神経細胞の正常な機能が妨げられることがあります。
これにより、手足の痺れを感じることがあります。
神経伝達に必要な水分や電解質の不足が関与している可能性があります。
寒気と震え
脱水症状が進行すると、体内の水分不足によって体温調節が乱れます。
これにより、体温が下がり寒気や震えが生じることがあります。
脱水症状による低体温は、重篤な状態であり、速やかな処置が必要です。
脱水症状になりやすい人の特徴
脱水症状になりやすい人には、以下のような特徴があります。
高齢者
高齢者は、体内の水分調節機能が低下しているため、脱水症状になりやすい傾向があります。
また、高齢者の場合、水分の摂取量が十分ではない場合や、尿の排出能力が低下している場合も脱水症状が発生しやすくなります。
乳幼児と小さな子供
乳幼児や小さな子供は体表面積に対して体重が大きく、体水分量が多いため水分の需要が高いです。
また、子供は自己認識や自己管理能力が未発達であり、水分補給や適切な摂食に関して十分な注意が必要です。
激しい運動をする人
高強度の運動や長時間の運動を行うと、体内から多くの水分が失われます。
特に暑い気候下での運動や競技においては、発汗による水分喪失が顕著であり、脱水症状が発生しやすくなります。
運動前後の適切な水分補給が重要です。
慢性的な疾患を持つ人
慢性的な疾患や薬物治療を受けている人は、尿量や排尿頻度が変動し、体内の水分バランスが崩れやすい傾向があります。
また、一部の疾患や薬物は利尿作用を持ち、脱水症状のリスクを高めることがあります。
高温環境下で働く人
高温環境下での労働や作業は、発汗による水分喪失が増加し、脱水症状のリスクが高まります。
建設現場や屋外での労働、農作業など、高温多湿の環境で働く人は水分補給に特に注意を払う必要があります。
関連記事:高齢者の便秘は危険?主な原因や解消方法、病院での治療を解説
脱水症状で下痢や吐き気、頭痛が起きる理由
脱水症状によって下痢、吐き気、頭痛が起きる理由を解説していきます。
下痢
脱水症状による下痢の主な原因は、腸の水分吸収機能の低下です。
通常、腸壁は水分を吸収して固形の便を形成しますが、体内の水分不足によって腸壁の水分吸収が妨げられます。
その結果、便が軟らかくなり、下痢が起こりやすくなります。
また、脱水症状によって腸の運動が活発化し、便が急速に腸を通過することも下痢の原因となります。
吐き気
脱水症状が進行すると、体内の電解質バランスが乱れることがあります。
特にナトリウムやカリウムの減少が起こると、消化器系の正常な機能が妨げられ、吐き気や嘔吐の症状が現れることがあります。
また、脱水症状によって胃液の分泌が増加し、胃の刺激が強くなることも吐き気を引き起こす原因となります。
頭痛
脱水症状になると、体内の水分不足によって血液の循環が悪くなります。
これにより、脳への酸素や栄養の供給が減少し、頭痛が生じることがあります。
また、脱水症状に伴って血液中の電解質濃度が変動し、神経細胞の正常な機能が妨げられることも頭痛の原因となります。
脱水症状によって下痢、吐き気、頭痛が起きるのは、体内の水分と電解質のバランスが乱れるためです。
これらの症状は早期に対処する必要があります。
適切な水分補給と必要な栄養素の摂取が重要です。
関連記事:高齢者がなりやすい肺炎の症状|急変したときの対応や治療について
脱水症状かもしれないと思ったときのセルフチェック
脱水症状の疑いがあるかどうかのセルフチェックです。
以下を参考にしてみましょう。
脱水症状の疑いがある場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。
- 口渇感が強い
- 尿の色が濃い
- 尿の頻度が少ない
- 体重の変化を記録
- 体重が急激に減少している
- 疲労感や倦怠感がある
口やのどが渇いているかどうか
口やのどが渇いている感じがあるかを確認しましょう。
乾いた口や強いのどの渇きは、脱水症状の兆候となる場合があります。
尿の色を確認する
トイレで排尿をした後、尿の色を確認しましょう。
通常、十分な水分摂取をしている場合、尿は薄い黄色や透明な色をしています。
しかし、尿が濃い黄色や茶色がかっていたら要注意です。
尿の頻度をチェックする
通常、適切な水分摂取をしている場合、尿は数時間に一度出るのが一般的です。
脱水症状では尿の頻度が減少し、排尿回数が極端に少なくなることがあります。
体重の変化を記録する
日々の体重の変化を記録しておきましょう。
水分不足による脱水症状では、体重が急激に減少することがあります。
特に暑い季節や激しい運動を行った後は、体重の変動に注意が必要です。
疲労感や倦怠感があるかどうか
脱水症状になると、疲労感や倦怠感が強く現れることがあります。
体内の水分不足によってエネルギー供給が妨げられるため、疲労感が増加することがあります。
脱水症状で病院に行くべき目安
脱水症状は軽度から重度まで症状の程度によって異なります。
重度の症状が現れている場合
- 意識障害やめまい、ひどいめまい、めまいが続くなどの症状がある
- ひどい頭痛やひどい吐き気、嘔吐が頻繁に起こる
- 極度の口渇や喉の渇き、水分摂取後でも十分な改善が見られない
高リスクなグループに属している場合
- 年齢が高い方や乳幼児、高齢者など、特に水分バランスが維持しづらい
- 慢性的な疾患(腎臓疾患、心臓疾患など)を持っている
- 発熱や下痢、嘔吐などの症状が長期間続いている
症状が重篤化している場合
- 脱水症状の症状が進行しており、自己処置や水分補給では改善が見られない
- 脱水症状に加えて、血尿や尿量の減少、意識障害、冷や汗や冷感、極端な疲労感などの異常症状がある
これらの目安は一般的なケースに基づいており、個別の状況によって異なる場合もあります。
上記に当てはまらない場合にも、脱水症状が続く場合や不安がある場合には医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることをお勧めします。
脱水症状は何日で治る?
脱水症状の治癒期間は、その原因や症状の重症度、個人の健康状態などによって異なります。
一般的には、脱水症状が改善されるまでの期間は数時間から数日程度とされています。
軽度の脱水症状であれば、水分補給や適切な休息を取ることで症状が改善されることが多いです。
通常、軽度の脱水症状は数時間から1日程度で回復する場合があります。
しかし、症状が重度である場合や背後に潜在的な疾患がある場合、治癒にはより長い期間がかかる可能性があります。
例えば、以下などは治癒には数日から数週間以上かかることもあります。
- 病原体による感染症によって脱水症状が引き起こされた場合
- 慢性的な病気が背後にある場合
重要なのは、脱水症状が続く場合や症状が悪化する場合には、早期に医師に相談することです。
脱水症状の治癒期間は、個人の状態や症状の重症度によって異なります。
自己判断せず、医師の指示に従い、必要な治療を受けることがおすすめです。
西春内科・在宅クリニックができる対応
西春内科・在宅クリニックでは、脱水症状に対する適切な対応を行っています。
脱水症状を適切に診断し、症状の原因や重症度を判断し、適切な治療方法や処方薬を提案します。
必要に応じて経口補水液や点滴を用いた適切な水分補給を行い、体液バランスを正常化させます。
まとめ
脱水症状は、体内の水分不足によって引き起こされる状態であり、暑い環境や過度の運動、病気などが原因となります。
脱水症状には以下などの症状が現れます。
- 頭痛
- 吐き気
- 下痢
- 熱
- しびれ
- 寒気
- 震え
脱水症状が起きると、体内の水分バランスが乱れ、重篤な症状や合併症が生じる可能性があります。
そのため、適切な対処法や予防策が重要です。
脱水症状を予防するためには、十分な水分摂取と塩分の補給が必要になります。
特に暑い環境や運動時は、積極的に水分を摂ることが重要です。
西春内科・在宅クリニックでは、脱水症状に対して的確な診断と治療を提供しています。
脱水症状の重要なポイントは、早期の予防と適切な対処です。
適切な水分摂取や医師の指示に従い、脱水症状を予防・管理することが大切です。
参考文献
‣World Health Organization. (2005). The Treatment of Diarrhea: A Manual for Physicians and Other Senior Health
‣Workers. Retrieved
‣National Health Service. (2021). Dehydration. Retrieved
‣Mayo Clinic. (2021). Dehydration. Retrieved
‣American Academy of Family Physicians. (2020). Dehydration. Retrieved
‣UpToDate. (2021). Dehydration in adults. Retrieved
せん妄になると死期が近い?原因や認知症・妄想との違いについて解説

せん妄という病気を聞いたことがある方は少ないと思います。
せん妄は、病気などによって生じる意識の障害のことです。
認知障害や幻覚、妄想を伴うため、ときに認知症と間違われてしまうことがあります。
特に高齢者に起こりやすく、もともと認知症を患っている人の2/3でせん妄を発症するという報告もあります。
本記事ではせん妄の原因や認知症・妄想などとの違いについて解説していきます。

せん妄とはなにか

せん妄とは、全身状態の影響によって生じる脳の機能不全であり、意識障害に分類されます。
脳波検査を行うと、徐派化といって脳の機能が低下していることを示す所見が得られます。
脳の機能低下が起こった結果、注意の障害や認知の障害が引き起こされ、幻覚や妄想といった精神症状も見られます。
これだけではとても難しい様に感じますが、多少の語弊はあるかもしれませんが「ねぼけのひどい状態」をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。
一見起きているようには見えるのだけれど、以下などをするといった状態です。
- なんどかぼんやり、もうろうとしている印象を受ける
- つじつまの合わない話をする
- 夢の中のようなあり得ない話
せん妄は一般病院の入院患者さんでは10-30%程度に発症するといわれており、決して珍しい病気ではありません。
典型的には、比較的高齢の患者さんが何らかの病気で入院したり、手術を受けた後に、以下などの症状が現れます。
- 急におかしなことを言い出す
- 幻覚が見える
- 興奮しる
- 安静にできなくなる
私が良く経験するのは、施設入所中の認知症患者さんが、「急に認知症が悪化しました」と相談を受け診察したところ、実は体の病気がきっかけでせん妄を発症していたというケースです。
関連記事:アルツハイマーと認知症の違いは?原因や初期症状、なりやすい人の特徴について
せん妄になる原因
せん妄の原因は多岐に渡りますが、以下の3つに分けられます。
準備因子
準備因子には以下などが挙げられます。
- 高齢である
- すでに認知症である
- 脳血管障害の既往
大雑把に言うと、せん妄になりやすい人ということです。
直接因子
その名の通り、せん妄の直接的な原因となる因子です。
直接因子には以下などが挙げられます。
- 体の病気
- せん妄を誘発する可能性のある薬
- 大きな手術
- アルコールの離脱
体の病気と言うと範囲が広すぎると感じられるかもしれません。
しかし、直接脳を傷つける頭部外傷以外にも、心不全や不整脈などの循環器系、低酸素や肺炎などの呼吸器系、ホルモンの代謝異常などなどとても多くの病気でせん妄はみられます。
そのため、大病を患った時には、幻覚をみることや、認知症の様な状態になってしまうことは、誰にでもあり得るということです。
また、せん妄を誘発する可能性の薬についても、細かくみればたくさんあるのですが、特に脳に作用する薬はよりハイリスクと言えます。
例えば、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬や安定剤が挙げられます。
促進因子
睡眠覚醒リズムに影響を与えて、せん妄を誘発したり、長引かせてしまったりする要因のことです。入院環境はそれ自体が促進因子に挙げられています。
慣れない病院の環境や、病気に対する不安などから、睡眠のリズムが乱れてしまいます。
その他にも、激しい痛み(疼痛のコントロールが不十分)だったり、部屋の照明などから昼と夜の区別がつきにくい環境であったり、過度なストレス などが挙げられます。
これらのことはよく、焚火に例えられます。
すなわり、準備因子が薪、直接因子がライターやマッチ、そして促進因子が油です。
薪をくべるにしても、燃えやすい木や燃えにくい木がある様に、せん妄になりやすい条件があります。
また、その薪は自然発火するわけでは無く、体の病気や薬、手術といった火が着く原因があります。
さらに、そこに油がかかる様なことがあれば、より状態は悪化する のです。
関連記事:物忘れがひどくなる原因は?|認知症との違いや物忘れ対策について
せん妄の症状
せん妄では、注意障害がみられます。
具体的には以下などの症状がみられます。
- 周囲に注意を向ける
- 何かに集中して取り組んだりすることが難しくなる
- 周囲の状況をきちんと理解することが難しくなる
それらの症状は、一般的には短時間のうちに出現し、変動する傾向がみられます。
一般的には数時間から数日で起こり、1日の中で症状の強弱があります。
特に夕方から夜間にかけて症状は悪化するケースが多い です。
さらに、幻覚や妄想を伴うことがあります。
しかし、それらはせん妄以外の病気でも見られるため注意が必要です。
せん妄の症状について説明しましたが、せん妄の診断基準の最後には、「身体疾患や物質の中毒などが原因となっている」という但し書きがあります。
せん妄は、健康な人にある日突然起こる病気ではなく、認知症や全身の病気、お酒や薬といった物質の影響が原因となって生じる ということです。
以下は、国立がん研究センターの記事より引用した「せん妄の主な症状のチェックリスト」です。
どれか一つ当てはまったらという事ではなく、せん妄であればほとんど全てに当てはまる場合が多いとされます。
□意識がくもってぼんやりしている
□もうろうとして話のつじつまが合わない
□朝と夜を間違える、病院と家を間違える、家族のことが分からない
□治療していることを忘れて点滴のチューブ類を抜いてしまう
□怒りっぽくなる、興奮する
□見えないものを見えると言ったり(幻視)、あり得ないことを言う(妄想)
□夜、眠らない
□症状は急に生じることが多く、夜になると症状が激しくなる
関連記事:認知症が一気に進む原因や知っておきたい予防と対策について
せん妄になると死期が近いって本当?
終末期のがん患者さんでは、その8~9割でせん妄を生じ、さらにそのうち5~7割の方は回復せずに死に至るという報告があります。
体の状態が悪ければ、それだけせん妄となるリスクは当然高くなります。
せん妄による幻覚や妄想によって興奮状態となってしまったり、点滴類を自己抜去するなどがでしょ起こりうるでしょう。
そういった場合は、本人の安全を確保するため薬物療法による鎮静をかけることもあります。
しかし、鎮静がかかると残された時間での患者様とご家族様間のコミュニケーションが難しくなってしまうという問題もあり、慎重な対応が求められます。
せん妄と認知症の違い
認知症は、せん妄発症のリスクを高めますが、認知症とせん妄は別の疾患です。
その違いについて、いくつか説明しましょう。
発症の仕方
発症の仕方に違いがあります。せん妄は急に発症するのに対して、認知症はゆっくりと時間をかけて発症します。
そのため、「ある日突然物忘れが出た」「急に物忘れが悪くなった」といった場合は、認知症や認知症の悪化というよりも、せん妄を発症している可能性が高い と言えるでしょう。
一日の中での症状の変化
せん妄は症状に日内変動(1日の中での症状の変化)がみられます。一般的には、特に夕方から夜間にかけて症状が悪化する傾向にあります。
「お昼ごろは普通に話ができたのに、夕方になったら急に変な話をはじめた。」といった具合です。
認知症では、ゆっくりと少しずつ症状が進行していくため、特別に時間の影響をうけることはありません。
症状が改善する可能性
せん妄は、せん妄の原因を取り除くことや、治療を行う事で、症状が改善する可能性があります。通常は、全身性の内科疾患や、せん妄を起こしやすい薬剤が原因ですので、それを取り除くことができれば、せん妄が消失する可能性は十分にあります。
しかし、認知症 (ここではアルツハイマー型認知症)は、現時点では根治する治療法はないため、症状は持続していくことになります。
関連記事:認知症における顔つきが変わる理由と初期症状や代表的な種類など医師が解説
せん妄の治療

せん妄の3つの因子、「準備因子」「直接因子」「促進因子」についてお話しました。
せん妄の治療で最も大切なのは、やはりせん妄の直接的な原因となっている「直接因子」を取り除く ことになります。
体の病気でせん妄になっているのであれば、それをきちんと治療することです。
しかし、その改善に時間がかかる場合は、せん妄を抑えるための薬物療法 を行います。
一方で、せん妄を悪化させないためには、「促進因子」に対しても目を向ける必要があります。
つまり、療養環境を整え、睡眠覚醒リズムを良い状態で保つことが大切です。
例えば以下などの工夫も有用です。
- 日中はカーテンを開けてしっかりと光を浴び、夜には照明を暗くするなどして、昼夜のメリハリをつける。
- 時計やカレンダーを愛用品や身近な物などの目のつくところに置いて、時間や曜日の感覚を保つ。
また、病気の不安を取り除くため、家族との十分な会話や、馴れ親しんだ医療スタッフとの接触を頻回にすることで安心感を与えることも、せん妄対策になります。
身内がせん妄になったときはどう対応すればいいか

まず、一般の方がせん妄と診断するのはとても難しいということを、最初にお伝えしておかなければなりません。
そのため、せん妄かなと思ったら可能な限り「医療機関を受診する」「往診依頼をする」などして、医師の診察を受けるようにしましょう。
次にせん妄の予防についてお話します。
せん妄の原因には「準備因子」「直接因子」「促進因子」の3つがあることを既に解説しました。
「準備因子」には、高齢者や認知症を患っている方などが挙げられますが、こういったことは予防することはできません。
「直接因子」はどうでしょうか。
体の病気、特に全身の病気はせん妄を引き起こしやすいですが、病気にならないということはできませんね。
お薬もせん妄を引き起こす一つの要因ではありますが、せん妄を予防するために、他の持病を悪化させてしまってはいけません。
また、急な薬の中止もせん妄の原因となりえるので、注意が必要 です。
ただし、以下のようなことは行うことができるのではないでしょうか。
- 自分の飲んでいる薬にせん妄を起こしやすい薬が無いか確認しておく
- もし薬が増えすぎてしまったと感じた場合は主治医と相談して整理をしておく
最後に「促進因子」ですが、ここが予防には最も重要と言えます。
まず、高齢者では睡眠覚醒リズムが崩れやすくなっているので、昼間によく活動をし、夜はしっかり眠れるような工夫が大切です。
また、夜間頻尿など体の不調から睡眠不足にならないように注意が必要です。
環境の変化によるストレスも睡眠の質を下げるので、住み慣れた環境は大きく変えない方が良いでしょう。
幻覚妄想といった精神症状がみられる場合は、看護や介護をされているご家族は、怪我をしないように十分注意が必要です。
また、ご本人もケガをしないように、危険物は近くに置かないようにしましょう。
点滴や酸素投与など、治療器具がある場合、取り外してしまう可能性もあるため、見守りも必要になります。
関連記事:認知症の検査方法と費用について|治療の副作用は?|検査を拒むときはどうすればいい?
西春内科在宅クリニックができる対応
せん妄は高齢者に起こりやすく、認知症と間違われやすい病気です。
しかし、せん妄であれば、せん妄の原因を取り除くことで症状が改善する可能性があります。
そのため、認知症かな、せん妄と言う病気があったなと不安に感じた方は、早めの受診をお勧めします。
西春内科在宅クリニックでは、常勤の内科医師の診察、及び頭部CT検査などを用いて、早期の介入が可能です。
まとめ
せん妄とは、高齢者に多く発症する意識障害の一種であり、症状が認知症と似ていますが、異なる病気です。
一見認知症のように感じられたとしても、せん妄の特徴として、突然発症すること、症状が時間とともに変化すること、幻覚や妄想を伴うことなどが挙げられます。
せん妄は以下のようなことが原因で生じることが多くあります。
- 認知症や体の病気
- 薬やアルコール
原因が取り除かれることで、症状が改善する可能性が十分にある病気です。
疑問に感じたら、最寄りのクリニックに相談するようにしましょう。
参考文献
がん治療のために重要な「せん妄 もう 予防」と「心のケア」|国立がん研究センター (ncc.go.jp)
風邪をひいたらひたすら寝るのが効果的?体調が悪い時の過ごし方を徹底解説
こんにちは!西春内科・在宅クリニック副院長の朝岡と申します。
みなさん、風邪を引いた経験ありますか?
風邪の正式は『風邪症候群』、『急性上気道炎』といいます。
その名前のとおり、喉より上に位置する鼻、咽頭、喉に炎症が生じることで風邪状態です。
風邪ウイルスの数は200種類以上といわれています。
主に風邪は約90%はウイルスで占めてられており、残りの約10%は細菌やマイコプラズマ、クラミジアなどウイルス以外による感染でおこります。
そこで、本記事では風邪をひいたときに知っておいてほしい自宅での過ごし方や食事、入浴、睡眠についてお話しさせて頂きますね。
風邪をひいたときに摂るべき食事や栄養素は?
風邪を引いたとき、すごくしんどいですよね。
実は栄養、睡眠、環境を整えることが風邪をひいたときの対応として非常に重要と考えられています。
まずは、栄養に関してですが、ウイルスに対しての抵抗力を高める食事摂取をお勧めします。
消化の良い良質のたんぱく質やバランスのとれたビタミンなどの摂取が大切です。
ビタミンCは特に野菜や果物に豊富に含まれている栄養素で、風邪のときは積極的に摂取するようにしましょう。
体を温める食材としてショウガ、ネギなどをスープに入れて一緒に摂取することも胃腸に対して有効です。
また、調子が悪い時は体の代謝も悪くなっているので、唐辛子などの辛味製品や、揚げ物などの油の多い食べ物は避け、消化の良いおかゆなどを食べましょう。
とはいえ、体がしんどい時には食べ物を摂るのもつらいこともあります。
子供の場合は、一口も食べてくれないことも多いです。
栄養に関しては人間の体には脂肪等のエネルギーの貯蓄があるため、すぐにエネルギーが枯渇することはありません。
しかし、水分は別です。
熱を下げるために、人は発汗することで熱を外に逃がし体温を調節します。
水分がとれない場合は脱水症状をきたし、場合によっては入院が必要になる可能性があります。
唾液、汗、排泄物を通して水分が一定で出ていくため、水分の摂取はとても重要なのです。
風邪をひいたときに接種しやすいものとしては、プリンやゼリー、スポーツドリンク、適度な経口補水液があります。
摂取しやすいものを摂取して脱水症状を予防しましょう。
また、飲酒はお勧めしません。
アルコールを分解することに体力が消耗したり、薬の作用に影響を及ぼし、副作用が出る可能性があります。
間違っても体調が悪い時に飲酒をするのはやめましょう。
風邪をひいたときの適切な室内の温度・湿度
風邪ウイルスに感染してしまった後に環境を整えてもウイルスの排除はできません。
しかし、体調が悪い中でも体調が楽になるような温度、湿度に設定することは大切です。
風邪ウィルスが生存しにくい環境を整えるためには、温度20~23度、湿度50~60%あたりを保ちましょう。
また、環境を整えることで予防的に風邪ウイルスに感染するのを避けることができます。
風邪の季節というと冬を思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、これには理由があります。
風邪ウイルスは低温に強いため、気温の低い冬には特に動きが活発になるのです。
また冬は空気が乾燥しているため、鼻や口などへウイルスが侵入しやすくなるのにも注意が必要です。
よって、温度と湿度ともにウイルスが生存しにくい環境を整えることが風邪ウイルスを予防するカギとなります。
風邪をひいたときの自宅での衣服・衣類について
風邪をひいたときは、通気性のよい衣服の着用をお勧めします。
なぜなら、風邪をひいているときは体温が高くなっているため、汗をかく等で熱を発散することが必要です。
また、汗をかいた場合は衣服を着替えることで発汗をしやすくすることができるため、頻繁に着替えるようにしましょう。
風邪をひいたときはひたすら寝るのが効果的
風邪の時に睡眠をとることは非常に効果的です。
風邪をひいているということは体がウイルスに冒されている状態であり、熱が出ていればなおさらしんどく感じるでしょう。
残念ながら現在の医療では風邪ウイルスをすぐに駆逐できないため、体力を高めてウイルスが死ぬ、あるいは体外へ排出されるまで待つことが大切です。
風邪で寝込んでいるときに薬を飲んで眠り、起きたら体調が少しよくなっているのを経験したことのある方は多いと思います。
こうしたことから、風邪をひいたらひたすら寝ることが極めて重要であると考えます。
関連記事:インフルエンザワクチンの副反応・副作用で起こる症状や出やすい人の特徴について解説!
風邪をひいたときのお風呂はどうすればいい?
よく風邪をひいたときにお風呂に入ってはいけないといわれていますが、これに関して有力なデータは現時点では発表されていません。
発熱時の入浴にはふらつきによる転倒や体温調節の不良といったリスクが考えられます。
しかし、入浴後の水分摂取と保温を行えば大丈夫なので、可能であればお風呂に入ることを推奨します。
もちろん状況に応じて湯舟につからずにシャワーのみで素早く済ませてみるのも手です。
心地よい睡眠につなげるためにも、お風呂に入ることで体も気分もリフレッシュしましょう。
風邪をひいたときに病院に行かなくても自宅で治せる?
先ほども申し上げた通り、風邪ウイルスのほとんどは自然に時間経過を待つことで改善されます。
風邪ウイルスに対しての特効薬はないので、病院に行ったからといって早く治ることはありません。
しかし、風邪に伴う発熱、咳、痰、鼻水などの随伴症状を薬で抑えることは可能です。
薬の服用によって対症療法を行うことで、ウイルスと戦うための体力を高めることができるでしょう。
関連記事:風邪をひいたかも・・病院に行くべきタイミングはいつ?風邪と症状が似ている病気の見分け方
西春内科在宅クリニックができる対応
当クリニックでは風邪症状に似ている、コロナ感染症やインフルエンザの検査を行うことができます。
また、症状に合わせて薬を適切に処方し対応することが可能です。
少しでも辛いと感じたら、遠慮なく当院までご相談ください。
まとめ
今回は、身近にあふれている『風邪』をひいたときに、できる対処法。
つまり栄養摂取、睡眠、環境を整えることの重要性について説明しました。
なるべく早く症状がよくなるヒントを得ていただけたら幸いです。
参考文献
●日本内科学会雑誌第105巻第3号 感染症診療の最近の話題~急性気道感染症を中心に~
コロナ後遺症の喉の痛みが治らない!喉の違和感はいつまで続く?
こんにちは。西春内科・在宅クリニックです。
寒くなってきて、またコロナウイルス感染症の患者さんが増えてきてしまいました。
本記事ではコロナ後遺症として報告例の多い「喉の痛み」を説明していこうと思います。
欧米ではLong COVIDや、Post-acute COVIDなどと呼ばれていますが、様々な症状を呈していることが報告されています。
その中でも咽頭痛や咽頭の違和感について、その病態や対策について詳しく解説していきたいと思います。
コロナ後遺症の喉の痛みや違和感を治す方法はある?
のどの痛みに対しては、以下の薬が多く用いられています。
- トラネキサム酸(トランサミン)
- ロキソプロフェン(ロキソニン)
- アセトアミノフェン(カロナール)
これらの薬は炎症や痛みを抑えるだけであり、感染症を治す薬ではありません。
長期にわたって症状がある方に対しては上咽頭擦過療法(*1)と呼ばれる治療が行われています。
コロナ後遺症に有効とも言われていますが、効果には個人差があり、治療適応となるかは耳鼻科の先生にご相談ください。
また、避けた方がよいこととしては次のようなものがあります。
- 喫煙
- 飲酒
- 大声を出す
- 刺激物(辛い物、すっぱいもの)を食べる
- 熱いものを食べる
上記の行為などは、炎症の回復を遅らせる可能性がありますので避けた方が良いと考えられます。
上咽頭擦過療法(*1)=上咽頭に薬液を付けた綿棒などを擦り付ける方法 |
関連記事:新型コロナの後遺症の一覧と症状が長引くときの対処法
もしコロナ後遺症の喉の痛みや違和感は続くときは
コロナウイルスの自宅療養期間が終了してからも咽頭痛が続き、少しも回復の兆候が見られない場合は病院を受診することをお勧めします。
はじめはかかりつけの先生あるいは耳鼻咽喉科を受診すると良いでしょう。
また、上記に書いたような内服治療をおこなっているにもかかわらず症状が持続する場合はコロナ後遺症外来の受診をお勧めします。
▶当院のコロナ後遺症外来について詳しくはこちら
喉の痛みや違和感で考えられる原因

のどの痛みや違和感は咽頭(のどの奥)への病原体の感染が起こることで、局所の炎症が起こり、痛みを引き起こします。
新型コロナウイルス感染症においては、ウイルスが咽頭に感染し、炎症を引き起こすことがわかっています。
原因としては、コロナウイルス感染症だけでなく、以下などが痛みの原因となりえます。
- インフルエンザなどの他のウイルス感染症
- 溶連菌などの細菌感染症
- アレルギー
- 頻回にわたる咳
- 空気の乾燥
- 長期間にわたって叫ぶなどの筋障害
- 喫煙
関連記事:【倦怠感・疲労感が続く】これって新型コロナ感染症の後遺症?その他考えられる原因
新型コロナ感染症の後遺症に多い喉の痛みや違和感の特徴
慶應大学が中心となって1000人を対象として日本人の症状経過について調査しました。
その結果によるとコロナウイルス感染症では約24%で咽頭痛を生じていることがわかりました。
熱は80%、咳は57%と報告されています。
咽頭痛を引き起こす方は多いわけではないこともわかりますね。
咽頭痛の程度としては患者さんから「インフルエンザと同じくらい」との声を多くいただいております。
「水が飲めないほど」までの痛みを生じることは比較的少ないでしょう。
また、比較的長く症状が続いている方からは「痰が絡んでいる感じ」や「痰があるけど出ない」ということもお聞きしています。
おそらくではありますが、炎症のあとには必ずと言っていいほど浮腫(むくみ)が起きます。
その状態が痰が絡んでいる感じによく似てしまうため、症状として感じてしまうのでしょう。
発熱がおさまった後までのどの痛みや違和感が続く場合も見られます。
患者さんによっては、自宅療養期間を超えても症状が持続し、社会生活への復帰のタイミングが難しくなってしまう方も見られます。
新型コロナ感染症の後遺症で喉の痛みや違和感が回復する時期

先ほどもお示しした、慶應大学の研究では1年間にわたって後遺症のデータを集めて報告しています。
咽頭痛の発症率については次のようになっています。
発症時 | 24% |
診断後3か月 | 4% |
診断後6か月 | 3% |
診断後1年 | 2% |
多くの患者さんで3か月以内に症状が回復していることがわかります。
発症時に咽頭痛があった患者さんの10%程度では1年近く症状が持続することがわかりました。
関連記事:新型コロナ感染症の後遺症に多い味覚・嗅覚障害の治し方|亜鉛不足が原因?
咽頭炎との違いは?
発生している病態についてもいまだはっきりしていない部分も多いです。
局所で発生している事象としては、おそらく一般的な咽頭炎と同様と考えられます。
局所的な炎症の程度が強いためか、一般的な咽頭炎よりも症状改善までの期間が長い印象があります。
関連記事:動悸や息切れが治らない|原因はコロナの後遺症?ストレス?対処方法について解説
西春内科在宅クリニックができる対応
西春内科・在宅クリニックでは、症状に合わせた簡単な投薬治療を行うことができます。
初期治療については当院でも可能となりますので、「もしかしたら?」と思ったらまずは当院までご相談ください。
まとめ
今回はコロナウイルス感染症後遺症のうち咽頭痛について説明しました。
のどの痛みはコロナウイルス感染症だけでなく、普段の生活でも起こりえる症状です。
コロナウイルス感染症では普段よりも「強い」症状が「長く」続く場合があるかと思います。
コロナウイルス感染症の後遺症で咽頭痛にお困りの場合はご相談いただくようお願いいたします。
参考文献
・厚生労働科学研究成果データベース「新型コロナウイルス(COVID-19)の長期合併症の実態把握と病態生理解明に向けた基盤研究」
腹痛と「吐き気」「冷や汗」「顔面蒼白」「下痢」が同時に見られる場合に考えられる原因とは?
お腹が痛くなり、トイレに駆け込んだら治ったという経験は誰しもあるでしょう。
放置していて自然に治るような腹痛は問題ありません。
しかしお腹の痛みの他に吐き気や汗や冷や汗、顔面蒼白などの症状がある場合は重大な病気が隠れており、中には緊急手術が必要なケースもありますのでお気を付けください。
このように「腹痛+α」の症状は、体のSOSを発している病気の重大なサインかもしれません。
今回はこのような「腹痛+α(吐き気・冷や汗など)」の症状についてや対処方法、主な病気について現役医師が詳しく解説していきます。
腹痛+α(吐き気・冷や汗など)の家庭でできる対処法
対処法や治療法は原因や種類によって異なりますが、楽な体勢を見つけることがまずすぐにできる対処法として挙げられます。
お腹をかばうように猫背になることも有効な可能性もあります。
また、お腹をカイロや湯たんぽなどで温めてあげることも有効かもしれません。
カイロや湯たんぽを使う際には低温やけどに気をつけましょう。
しかし、上記のような腹痛の対処法を試しても改善しない場合や腹痛の他に冷や汗や顔面蒼白などの症状がある場合は、何かしら治療介入が必要なケースもありますので、我慢し過ぎないことが重要です。
腹痛+α(吐き気・冷や汗など)で病院に行くべき症状
お腹を温めても痛みが改善せず、また楽な体勢が見つからず痛みが続くようであれば、病院受診を考えましょう。
すぐに病院に直行すべき症状【緊急性:高】
下記のような腹痛や腹痛に伴う症状を発症したときにはすぐに病院を受診しましょう。
- 突発的な腹痛
- 痛くなったり治まったりというような痛みに波がなく30分以上ずっと続くような痛み
- 痛みが時間経過とともに徐々に悪化しているとき
- お腹が腫れていたり硬くなっているとき
- 激しい痛みに続いて頻回の吐き気や嘔吐
- 冷や汗
- 顔面蒼白
- 高熱
- 意識状態が悪い
- 痛む場所が右下腹に移動してきたとき
- 便の色が赤かったり黒いとき
かかりつけ医などに電話相談すべき人や症状【緊急性:中】
乳幼児、高齢者、易感染者(*)l重篤な基礎疾患を有する方は重症化する可能性があるので早めにかかりつけ医に相談してください。
*感染防御機能のいずれかに障害があり、感染リスクの高い患者
また、糖尿病患者さんは食事が取れなくなると内服薬やインスリンの調整が必要になりますので、かかりつけ医に相談しましょう。
また、お腹の痛みが“いつもと違う”と感じたときも相談しても良いかもしれません。
様子を見るべき症状【緊急性:低い】
以前、経験したのと似たような痛み方(痛みの場所や痛みの性状、痛みの持続時間など)でその時も自然に治った場合は様子をみても良いでしょう。
しかし、それが頻回にある場合は一度医療機関で相談しても良いかもしれません。
また、お腹全体が痛く痛みの場所がはっきりと特定できない場合や自然と痛みが消えてしまうような場合も様子を見ても良いでしょう。
腹痛+α(吐き気・冷や汗など)で病院に行くなら何科に行くべき?
腹痛+αの症状でお困りの際の病院受診は内科や消化器内科、胃腸内科を受診しましょう。
夜間であれば救急外来を受診しましょう。
腹痛+αの考えられる主な原因や病気
腹痛の原因で多いものはウイルスによる腸炎です。
また暴飲暴食やストレスが原因のこともあります。
胃腸炎
胃腸炎とは胃や腸が何かしらの原因で炎症を起こしている状態のこと言います。
炎症が胃だけの場合は胃炎、腸だけの場合は腸炎、両方にある場合を胃腸炎といいます。
ウイルスや細菌、ストレスなどが原因となって起こることがあります。
胃炎、腸炎であれば多くの場合は自然治癒するものですので、症状がひどくなければ適切な水分補給のみで自宅療養しましょう。
その際は糖分、電解質をバランス良く含んだ常温の経口補水液やスポーツドリンクなどを吐かないように少量ずつ頻回にとることが大切です。
ただし、スポーツドリンクだけでは糖分が多すぎるので、そればかり飲まないようにしましょう。
しかし、胃腸炎で冷や汗や顔面蒼白を伴うことは少ないので、このような症状があれば病院受診を考えましょう。
暴飲暴食、ストレス、暴飲暴食で
- 刺激の強いものを取りすぎ
- 冷たいものを飲みすぎ
- アルコールやたばこの過剰摂取
により、胃酸の分泌が過剰になり胃が炎症を起こすことが腹痛の原因である可能性もあります。
また、ストレスにより自律神経が乱れると胃酸が過剰に分泌されて胃粘膜が傷つき腹痛を起こすことがあります。
関連記事:急性腸炎ってなに?ストレスが関係する?原因や症状について
食中毒
自分の免疫が落ちているときや胃や腸が荒れていたりする場合などに、通常では感染しないような弱い菌、雑菌が原因で起こるものを食あたりを言います。
一方、特定の細菌(黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、カンピロバクターなど)やそれが出す毒素が原因で起こるものを食中毒といいます。
食中毒の場合は原因菌、ウイルスがついた同じ食品を食べた場合、ほとんどの人が発症します。
食あたりも、食中毒も多くの場合は自然に改善することが多いです。
しかし、激しいお腹の痛みや熱がでたり、血便が出たとき、冷や汗や顔面蒼白になるような症状があるときは病院で治療が必要な可能性もあります。
関連記事:脱水症状になりやすい人の特徴|下痢や吐き気が起きる理由も解説
その他
上記に挙げたもの以外にも、
- 虚血性腸炎
- 虫垂炎
- 憩室炎(けいしつえん)
- 膵炎
- 腸管穿孔(ちょうかんせんこう)
- 腸閉塞
- 腹部大動脈瘤破裂
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- 胆嚢炎
- 尿管結石
- 過敏性腸症候群
など腹痛をきたす病気は数多くあります。
またその他に心筋梗塞や精巣捻転などお腹以外の異常が原因になることがあります。
ここに挙げた病名はどれも治療が必要な病気です。
冷や汗や顔面蒼白を伴う腹痛の場合はこのような病気の可能性もありますので、
- いつもと違う腹痛
- 一向に改善しない腹痛
- 増悪傾向にある腹痛
であれば病院を受診しましょう。
また女性は生理(月経)周期で起こる痛みの他に子宮や卵巣、妊娠に関連した腹痛の可能性もあります。
関連記事:急性腸炎ってなに?ストレスが関係する?原因や症状について
腹痛+α(吐き気・冷や汗など)の同時に起こりやすい症状
腹痛+αの症状として、
- 発熱
- 嘔吐
- 下痢
- 便秘
- 血便
- 黒色便
- 不正性器出血
- 血尿
などが起こる可能性があります。
腹痛の原因がわかるヒントになる可能性もありますので、このような症状があれば必ずドクターに伝えましょう。
腹痛+α(吐き気・冷や汗など)で病院や家来るドクターでできる治療
ウイルスが原因であれば、抗生剤(抗菌薬)は効果はありません。
また、腸炎のウイルスに効果的な抗ウイルス薬もありません。
そして、細菌が原因の腸炎であっても必ずしも抗菌薬は必要ではありません。
多くの場合は自然に治癒することがほとんどですが、水分補給もできない状態であったり、痛みが強い場合は当クリニックや家来るドクター(夜間・休日救急往診)が点滴をおこなったり痛み止めを処方します。
まとめ
腹痛の原因は多岐に渡ります。多くの腹痛は自然に治りますが、吐き気や冷や汗が同時に来ると自然に軽快しない病気である可能性があります。
そのような症状があった際にはかかりつけ医や家来るドクターに相談してみましょう。
参考文献
・急性腹症診療ガイドライン 2015
アレルギー薬に強さの違いはある?タイプ別おすすめ市販薬ランキング
花粉症、ハウスダスト、ペットアレルギーなど、さまざまな原因によるアレルギー症状に悩んでいる人は多いと思います。
症状に対してアレルギー薬を選ぶ際は、効き目の強さや自分に合った薬なのかを見極めるのが重要なポイントです。
本記事では、アレルギー薬の種類や特徴を解説するとともに、市販薬をタイプ別におすすめランキング形式でご紹介します。
アレルギー薬に強さの違いはある?
アレルギー薬には確かに強さに違いはありますが、この強さの違いは効き目の強さだけではありません。
「強い薬=誰にでも効果がある」とは限らないので、使用する方に適した薬を選ぶためには以下のポイントを理解しておくのが重要です。
薬の「強さ」の要因
抗ヒスタミン薬やステロイド薬など、薬ごとに作用機序が異なります。
抗ヒスタミン薬は即効性があり、ロイコトリエン受容体拮抗薬は即効性はないですが予防的に使用されることも多いです。
さらに、市販薬は医療用薬と比べると、副作用のリスクを軽減するために成分量が控えめに調節されているので、これが効き目の違いとして感じられることもあります。
軽度の花粉症なら低用量の薬で十分効果を感じられたり、重度のアレルギーには高濃度の薬が必要なこともあるので、症状に合った薬を適切に選ぶことが重要です。
アレルギー薬の種類
アレルギー薬はその作用機序によりいくつかの種類に分けられます。
それぞれの特徴を理解することで、自分の症状に合った薬を選びやすくなります。
抗ヒスタミン薬
抗ヒスタミン薬は、アレルギー症状の原因となるヒスタミンの働きをブロックする薬です。
特に花粉症やハウスダストによるくしゃみ・鼻水・目のかゆみなどの症状に効果を発揮します。
抗ヒスタミン薬には、1950年代に開発された第1世代、1980年代以降に開発された第2世代があります。
第1世代は即効性は非常に高いものの、眠気や口の渇きなどの副作用が多く、運転や機械操作を行う方には不向きです。
また、効果も4-6時間で効果が切れるため1日に複数回の服用が必要です。
成分として、クロルフェニラミン・ジフェンヒドラミン・プロメタジンなどがあります。
改良された第2世代は眠気の副作用が少なく、長時間効果が持続するため、日常生活に支障をきたしにくいなど利点が多いです。
ただし、即効性では第1世代と比べやや劣り、一部は医療機関での処方が必要となります。
成分として、フェキソフェナジン、ロラタジン、エバスチン、セチリジンなどがあります。
ロイコトリエン受容体拮抗薬
この薬は、アレルギー反応に関与するロイコトリエンという物質の働きを抑える薬です。
主に慢性的な鼻炎や喘息に対して使用されます。
ロイコトリエン受容体拮抗薬は、即効性はないのと効果を維持するために毎日の服用が必要ですが、副作用が少なく様々なアレルギー症状に幅広く適用することが可能です。
継続的に使用することでアレルギーや喘息の予防に効果が見込めます。
市販薬としては販売されていないので、慢性的な症状がある場合などに医療機関を受診し、医師の診断に基づいて処方を受けるのが一般的です。
成分として、モンテルカスト、プランルカストがあります。
ステロイド薬
ステロイド薬は、炎症や免疫反応を強力に抑制する作用を持つ薬です。
重度のアレルギー症状・鼻づまり・喘息・アトピーなどに有効です。
ステロイド薬は効き目は非常に強いのですが、医師の管理のもときちんと使用しないと副作用のリスクが増加します。
点鼻薬などの外用薬は局所的に作用するので、副作用のリスクは低くなり、優先的に使用されることが多いです。
内服薬は長期間の使用により、骨粗しょう症・免疫抑制のリスクなどがあり、急に中断した場合は副腎不全を起こす可能性もあります。
自己判断で使用をやめたり、量を増減したりすることは大変危険ですので、量を調節したい時は医師と相談しましょう。
成分としてプレドニゾロン・フルチカゾン・ブデソニド・ベタメタゾンなどがあります。
その他
その他にも、補助的に使用されるアレルギー薬もあります。
クロモグリク酸ナトリウムやNSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)です。
クロモグリク酸ナトリウムは、点鼻・点眼などの方法で予防薬として使用し、肥満細胞を安定化させてヒスタミンなどの炎症物質の放出を抑えます。
この薬は比較的安全性が高く、重大な副作用は少ないです。
NSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)は、アレルギー反応そのものを抑える効果はありませんが、症状に伴う痛みや腫れを軽減します。
成分として、イブプロフェン・ロキソプロフェン・アスピリンなどがあります。
市販のおすすめアレルギー薬【内服薬】
1位: アレジオン20(エスエス製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | エピナスチン塩酸塩 20mg/錠 |
特徴・メリット | 1日1回就寝前に服用で済む。効果が翌日まで持続。眠気が少なく日常生活に支障が出にくい |
効果 | 鼻水・鼻づまり・くしゃみなどを緩和 |
副作用 | まれに口の渇きがある |
価格 | 約3,000円(24日分) |
1日1回の服用で効果が持続します。
以前の抗アレルギー薬と違って眠気が出にくく、日常生活に支障をきたしにくい薬です。
2位: アレグラFX(久光製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | フェキソフェナジン塩酸塩 60mg/錠 |
特徴・メリット | 眠気が出にくいので車の運転も可能。効果の出始めが早い(約1時間で効果発現) |
効果 | 鼻水・鼻づまり・くしゃみを改善 |
副作用 | ごくまれに頭痛、だるさがある |
価格 | 約2,000円(28日分) |
眠気の副作用が特に少なく、運転や仕事中も使いやすいです。
効果が出るのが早いのが特徴です。
3位: クラリチンEX(大正製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | ロラタジン 10mg/錠 |
特徴・メリット | 1日1回服用で済む。錠剤が小さく飲みやすい。 |
効果 | 鼻炎による鼻水・鼻づまり・くしゃみを緩和 |
副作用 | まれに眠気がある |
価格 | 約4,000円(28日分) |
錠剤が小さく飲みやすいです。
体への負担が少なく幅広い世代に適しています。
上記3製品はすべて新しいタイプの抗アレルギー薬で、昔の薬より眠気が出にくいのが特徴です。
ただし個人差があり、まれに眠気が出ることもあります。
関連記事:黄砂アレルギーとは?人体への影響やPM2.5との違いについて解説
市販のおすすめアレルギー薬【点鼻薬編】
1位: パブロン鼻炎アタックJL(大正製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(ステロイド成分) |
特徴・メリット | 1日2回の使用で効果が24時間持続。眠くならない。液だれしにくい設計。長期間使用できる |
効果 | 鼻づまり・鼻水・くしゃみなどアレルギー症状の根本改善 |
副作用 | 鼻の中の不快感(乾燥感など)、まれに鼻血 |
価格 | 約1,500円(8.5g入り) |
炎症を抑える成分で症状を根本から改善します。
長期間使っても大丈夫で、しばらく使い続けることで効果が高まります。
2位:フルナーゼ点鼻薬(グラクソ・スミスクライン)
項目 | 内容 |
有効成分 | フルチカゾンプロピオン酸エステル(ステロイド成分) |
特徴・メリット | 1日2回の使用で24時間効く。鼻の中だけで作用して体への影響が少ない。 |
効果 | 鼻水・鼻づまり・くしゃみのアレルギー症状を改善 |
注意点 | 鼻の中の不快感(乾燥など)。すぐには効かず、使い続けて効果が出てくる |
価格 | 約1,500円(8ml入り) |
病院でも使われる成分の市販薬です。
鼻の中だけで作用して体への影響が少なく安全性が高いです。
3位:ナザールスプレー(佐藤製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | ナファゾリン塩酸塩(血管を収縮させる成分)、クロルフェニラミンマレイン酸塩 |
特徴・メリット | すぐに効果が出る。どこでも買いやすい。使い方が簡単 |
効果 | すぐに鼻づまりを解消、鼻水・くしゃみも和らげる |
注意点 | 1日最大6回までの使用制限あり。鼻の中の不快感・乾燥。1週間以上続けて使うのは避ける |
価格 | 約700~1,000円(30ml入り) |
すぐに効く定番品です。
一時的な症状を和らげるのに適していますが、長く使い続けるのは避けましょう。
ステロイド系(1位、2位)は使い続けることで効果が高まり長期使用も可能です。
血管収縮剤(3位)はすぐに効く反面、長く使うと鼻の粘膜に負担がかかるので注意が必要です。
市販のおすすめアレルギー薬【目薬編】
1位:ロートアルガード クリアブロックZ(ロート製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | クロモグリク酸Na 1%、クロルフェニラミンマレイン酸塩 0.03%、プラノプロフェン 0.05% |
特徴・メリット | アレルギーと炎症を同時に抑える高機能タイプ。メントール配合でスッキリした使い心地 |
効果 | 目のかゆみ・充血・涙目の緩和 |
注意点 | 1日4回までの使用制限あり。点眼時にスーッとした感じ。コンタクトレンズ装着中は使えない |
価格 | 約1,500円(13ml入り) |
アレルギーを抑える成分2種類と炎症を抑える成分配合の高機能タイプです。
すっきりした使用感が特徴です。
2位:アイリスAGガード(大正製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | ケトチフェンフマル酸塩、グリチルリチン酸ニカリウム |
特徴・メリット | 1歳から使用可能で幅広い年齢層に対応。清涼感のある使い心地 |
効果 | 目のアレルギー症状(かゆみ・充血)の緩和 |
注意点 | 1日4回までの使用制限あり。さした直後に軽いしみる感じ。コンタクトレンズ装着中は使えない |
価格 | 約1,000円(10ml入り) |
小さな子どもから大人まで幅広い年齢層で使える抗アレルギー目薬です。
3位:ノアールPガード点眼液(佐藤製薬)
項目 | 内容 |
有効成分 | ペミロラストカリウム 0.1% |
特徴・メリット | 1日2回(朝・夕)だけでよいので点眼回数が少なくて済む。防腐剤フリーで目に優しい |
効果 | 目のかゆみ・充血の予防と緩和 |
注意点 | 点眼時に若干の苦味あり。 |
価格 | 約1,500円(8ml入り) |
1日2回の点眼で効果が続く長時間タイプ。忙しい方に最適です。
各製品とも特徴が異なるため、生活スタイルに合わせて選びましょう。
コンタクトレンズを使っている方は、使用前にレンズを外すか、製品の説明書をよく確認してください。
これらの薬は症状や生活習慣に合わせて選ぶことが大切です。
効果がない場合や症状が長引く場合は医師に相談しましょう。
市販のアレルギー薬を使用するときの注意点
市販薬は薬局や薬店で購入でき、手軽に症状を軽減することが可能です。
しかし、使用時にはいくつかの注意点があります。
不適切な使い方をすると効果が十分に得られないばかりか、副作用のリスクも高まります。
以下の項目を読んで、安全かつ効果的に使用しましょう。
用法用量を守る
アレルギー薬を使用する際に最も重要なのは、用法・用量を守ることです。
理由として、過剰に服用しても効果が高まるわけではないことと、副作用のリスクが増加することがあります。
抗ヒスタミン薬やステロイド薬は、長期的に過剰使用すると身体への負担が大きくなるので、特に気を付けなければなりません。
必ず、パッケージや説明書に記載されている用法・用量を確認してから服用し、もし飲み忘れた場合でも、1度に2回分服用することは厳禁です。
他の薬との飲み合わせに注意
アレルギー薬は他の薬と併用する際には、注意が必要です。
特に抗ヒスタミン薬は飲み合わせによって眠気や注意力低下が強まる場合があります。
飲み合わせで注意すべき薬として、睡眠薬や鎮静剤との組み合わせに注意が必要です。
これらの薬は眠気の副作用が増強される可能性があり、NSAIDsなどの鎮痛剤と併用する場合は、胃腸への負担が増すことがあります。
アレルギー薬を服用する場合には、現在使用している他の薬を医師や薬剤師にきちんと伝えて、相談することが重要です。
パッケージや説明書に併用禁止の薬や注意事項が記載されていることもあるので、その場合は書かれていることを厳守しましょう。
眠気が出る成分が含まれるものもある
市販のアレルギー薬には、眠気を引き起こす成分が含まれているものもあります。
特に第1世代の抗ヒスタミン薬は眠気を引き起こし、日常生活に影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
眠気を引き起こす成分としてクロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、プロメタジンがあります。
眠気を避けるためのポイントとして、運転や機械操作をする方は、フェキソフェナジンなど眠気の少ない第2世代の抗ヒスタミン薬を選ぶのが良いでしょう。
初めて服用する薬の場合は、休日などに自宅で1度服用し、眠気の程度を確認して問題がなければ日常生活に取り入れていきましょう。
症状が改善しない場合は医療機関に受診
市販のアレルギー薬を使用して症状が改善しない、あるいは悪化している場合には、医療機関の受診が必要なこともあります。
アレルギー症状が長引く場合は、重篤な疾患の可能性があり、そのサインかもしれません。
受診を考えるべき症状として、以下などが挙げられます。
- 鼻づまりやかゆみが3日以上続く
- 呼吸困難や喘息症状が現れる
- 市販薬を正しく使用しても症状が悪化した
これらの症状が出た際は、専門的な診断を受けることでアレルギーの原因特定が可能になり、症状に応じた適切な薬の処方が受けられるので、速やかに医療機関を受診しましょう。
西春内科・在宅クリニックでできること
アレルギー症状が改善しない場合や、より専門的なケアを受けたい場合は、西春内科・在宅クリニックにご相談ください。
クリニックでは必要に応じて血液検査を行い、アレルギーの原因となる抗原を特定することができます。
検査の結果、慢性的なアレルギーなどがあれば、生活習慣の見直しや免疫療法を含む治療プランの提案をします。
市販薬では対処できない症状や、効果が弱いと感じている方には、医療用の薬を処方することも可能です。
患者様の体質に合わせて、医療用の抗ヒスタミン薬・ロイコトリエン受容体拮抗薬・ステロイド薬を処方をします。
まとめ
アレルギー薬には様々な種類があり、症状や生活スタイルに応じて選ぶことが可能です。
本記事では、内服薬、点鼻薬、目薬のおすすめランキングを紹介しましたが、今回紹介した薬以外にも様々なものがあるので、薬局で薬剤師に相談をするのもよいと思います。
使用時には用法・用量を守り、眠気や飲み合わせに注意することが必要です。
しかし、市販薬はすべての症状に対応できるわけではありません。
市販薬で症状が改善しない場合や、重度の症状がある場合は、病院で専門的な診療を受けることが必要となります。
適切な薬の使用や医療機関でのサポートを活用し、アレルギー症状をしっかりと管理して、快適な日常生活を送りましょう!
花粉症で頭痛が起こる原因は?カロナールなどの鎮痛剤が有効かを解説
花粉症は花粉が様々な経路から体内に侵入することで起きるアレルギー反応です。
花粉症の症状として鼻水や目のかゆみはよく知られていますが、頭痛が起こることもあります。
どのようなときに花粉症による頭痛を疑うかを知っておくことで、早い段階で医療機関にかかることにもつながります。
花粉症による頭痛であれば花粉症の治療を行うことで症状改善を見込めるため、ぜひ記事の内容をご参考ください。
花粉症で頭痛が起こる原因
副鼻腔に炎症が起こる
花粉症では、花粉が体内に侵入することでアレルギー反応が起こり、鼻炎や結膜炎などの炎症を生じます。
この炎症によって粘膜が腫れたり血管が拡張することで、かゆみや痛み、充血、鼻汁などの不快な症状が起こります。
花粉症の炎症は副鼻腔という鼻や目の周囲にある空洞でも生じることがあります。
副鼻腔に炎症が起こると、鼻づまりや、額、目の奥、頬などに痛みが生じ、これが頭痛として感じられます。
化学物質やサイトカインの放出
花粉症でアレルギー反応が起こると、様々な化学物質やサイトカイン(炎症性物質)が放出され、これらが脳内に作用することで頭痛が引き起こされます。
関連記事:花粉症の治し方はある?喉のイガイガや目の腫れの対処法を解説
花粉症による頭痛の特徴
額・目の奥・頬などに感じる痛み
副鼻腔の炎症によって起こる頭痛では、以下に鈍い痛みが生じるので、顔の表面に近い部分の痛みとして感じられます。
- 額
- 目の奥
- 頬
同じ頭痛でも、風邪をひいた際の頭痛は、一般に頭全体に感じられ、鈍い圧迫感やうずくような痛み、頭が重いような痛みとなります。
片頭痛では一般に頭の片側にズキン、ズキンと脈打つように痛みます。
頭を締め付けられるような圧迫感、頭全体が重い感覚
化学物質やサイトカインによる頭痛では頭を締め付けられるような圧迫感、頭全体が重い感覚が生じます。
風邪に伴う頭痛とは見分けることが難しい場合もあります。
花粉症による頭痛の対処と予防方法
病院を受診
花粉症による症状はある程度薬で抑えることが可能ですので、我慢せずに病院を受診しましょう。
花粉症の治療として用いられる抗アレルギー薬は、花粉の飛散が始まる少し前から始めることで、症状の悪化を防ぐことが可能になります。
最も患者数が多いスギ花粉の飛散は、例年2月ごろからピークを迎えるため、毎年花粉症に悩まされる人は冬のうちから病院に相談しておきましょう。
市販の花粉症の薬を服用
症状が軽度で、病院になかなか行けない場合には、市販薬でアレルギー症状を抑えることも可能です。
花粉症の市販薬には様々な種類があります。
フェキソフェナジン塩酸塩やエピナスチン塩酸塩は抗アレルギー薬の代表的な成分で、副作用が少なく眠くなりにくいのが特徴です。
注意点としては、常用薬がある場合飲み合わせが問題になる可能性がありますので、市販薬を使用する際は添付文書をよく確認してから服用するようにしましょう。
花粉との接触を避ける
花粉症による症状を軽減するためには、アレルゲンである花粉との接触を避けることが重要です。
花粉の飛散が多いと予想される日に外出する場合は、できるだけマスクやメガネ、帽子などの着用を心がけましょう。
家の中への花粉の流入を防ぐ
家の中に花粉を持ち込まないように、帰宅したら、洋服をよくはたいてから家に入りましょう。
また外部からの花粉の流入を避けるため換気は必要なときだけに限定して行うようにしたり、洗濯ものを干すときは部屋干しがおすすめです。
関連記事:花粉症と風邪の違い|花粉症でも受診は必要?その理由は?
花粉症による頭痛に解熱鎮痛剤は有効?
花粉症の治療としては抗アレルギー薬を使用することが一般的ですが、抗アレルギー薬を使用していても頭痛が完全にはよくならない場合も多々あります。
一般的に頭痛薬として用いられる、ロキソプロフェン、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬や、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬は、花粉症による頭痛に対しても有効な場合が多いです。
必要に応じて、併用しましょう。
花粉症で引き起こされる頭痛以外の症状と対策
鼻水・くしゃみ
花粉との接触を避けるためにマスクをすること、鼻の粘膜の細胞から放出されるヒスタミンという化学物質が主に関わるため、抗ヒスタミン薬の内服や点鼻薬が有効です。
鼻づまり
鼻の粘膜の細胞から放出されるロイコトリエンという化学物質が主に関わるため、抗ロイコトリエン薬の内服や、炎症を抑えるためにステロイド点鼻薬が有効です。
咳
気道の過敏性が高まることによって症状が悪化します。
咳喘息などの慢性的な咳がある場合はその治療をしっかり受けましょう。
喉のかゆみ・不快感
のどの粘膜に花粉が付着して生じるため、うがいを心がけましょう。
目のかゆみ
目の粘膜の細胞から放出されるヒスタミンという化学物質が主に関わるため、抗ヒスタミン薬の内服や点眼薬が有効です。
炎症が強い場合には炎症を抑えるためにステロイド点眼薬が有効ですが、長期的な使用には注意が必要です。
肌荒れ
花粉によって皮膚炎が生じることもあります。
皮膚炎が起こると肌の乾燥や赤み、かゆみなどの症状が出ます。
皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し花粉もより侵入しやすくなるので、保湿を心がけましょう。
関連記事:花粉による肌荒れを防ぐには?スキンケアと生活習慣のポイント
西春内科・在宅クリニックでできる対応
当院では花粉症を含め、アレルギー疾患全般の診療を行っております。
花粉症では頭痛をはじめ多岐に渡る症状が出現するので、症状に合わせた治療選択が重要です。
また、アレルゲン物質を特定するための血液検査も可能です。
原因や症状に応じて、舌下免疫療法も対応しております。
オンライン診療も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、花粉症による頭痛について解説いたしました。
花粉症による頭痛であれば花粉症の治療を行うことで症状改善を見込めるため、ぜひ記事の内容をご参考ください。
花粉による肌荒れはなぜ起きる?|原因やスキンケア対策を解説

花粉症の症状で困っているかたは多いのではないでしょうか。
くしゃみ、鼻水や目のかゆみなどが特に有名な症状ですが、花粉による肌荒れがあることもご存知ですか?
この症状の正式名称は花粉皮膚炎といいます。
毎年、花粉の多い時期の肌荒れやかゆみ、ブツブツなどが出ることで日常生活に支障が出てお困りの方へ。
今回は、花粉による肌荒れの原因とその症状、治療法、予防法に関して詳しく解説していきます。

花粉による肌荒れの原因は?

花粉による肌荒れの原因は花粉が皮膚に直接接触することで起こります。
これは乾燥などで皮膚の保護機能が低下しているときに起こりやすい原因です。
また花粉に対するアレルギー反応が全身症状を引き起こすことで生じる皮膚症状もあります。
特にスギ花粉が花粉による肌荒れを引き起こしやすいとされています。
2月から4月の花粉の時期に繰り返し症状が強く出ることが多いです。
その他にイネ科とブタクサの花粉も肌荒れを起こすことがあります。
関連記事:花粉症に悩む人たちへ:花粉症の原因と症状について
関連記事:花粉で喉が痛い・咳が止まらない時の対処法|インフルエンザとの違いは?
花粉による肌荒れとニキビの違い

花粉による肌荒れもニキビもブツブツができることがあり、その2つはどのように区別するのでしょうか?
以下に花粉による肌荒れとニキビの特徴をお答えします。
花粉皮膚炎
- 特定の季節に限定し起こる、特に春先に症状が出ることが多い
- 頸部などの肌を露出している部位にできやすい
- 鼻水や目のかゆみなどの特徴的な花粉症の症状を合併する
ニキビ(尋常性ざ瘡)
- 皮脂分泌が活発になることで毛穴がつまって起こる炎症が原因
- 前額部(おでこ)、頬、口の周り、下あごなどにできることが多い
- 中学生から高校生の年齢にできやすく、その後は出来づらくなる
- 女性ではホルモンの影響で生理前にできやすくなる
- 季節を問わず出来るが夏に悪化することが多い

花粉による肌荒れが起きやすい人の特徴

花粉による肌荒れは個人差があり、症状が出やすい人がいます。
花粉による肌荒れが起こりやすい方に以下の特徴が挙げられます。
- アトピー性皮膚炎の既往歴がある、またはご家族にアトピー性皮膚炎の方がいる
- 花粉に対するアレルギーがあり、花粉症の症状が出ている
これらの特徴を持つ方は花粉が多い時期に肌荒れの症状が出現・悪化する可能性が高いため注意が必要です。
特にアトピー性皮膚炎の既往や家族歴がある方が強く症状が出ることがあります。
ただ比較的少数ではありますが、アトピー性皮膚炎の病歴がない方でも花粉による肌荒れが起こることがあります。
関連記事:花粉による肌荒れを防ぐには?スキンケアと生活習慣のポイント
花粉による肌荒れが起きやすい部分

花粉による肌荒れは花粉が直接皮膚にくっつくことで起こります。
そのため、顔や首に肌荒れが出ることが多いです。
特に目の周りは皮膚が薄く肌の保護機能が弱いため、花粉による肌荒れが起きやすいです。
また花粉症による目のかゆみから目の周りをこすることも花粉による肌荒れを悪化させる要因になります。
肌荒れの症状として目の周りが赤くなり浮腫(むくみ、ふしゅ)を起こすことが特徴です。

花粉による肌荒れを少しでも早く治す方法

上で述べた通り、花粉が直接肌に触れることで花粉による肌荒れが起こります。
そのため原因となる花粉の接触を減らすことが症状の改善と予防に有用です。
具体的には以下の対策があります。
外出時にできる対策
花粉に肌が直接触れないように外出時にマスクやメガネで顔を保護します。
またはマフラーや帽子の着用も花粉への接触を減らす効果があります。
ご自宅でできる対策
帰宅した直後に花粉のついた衣服を着替え、シャワーを浴びることでご自宅へ花粉を持ちこむことを防ぎます。
また、晴天時や強風時には花粉の飛散量が多いです。
それらの天候の場合は外出を控えることも予防と症状の改善に有効です。
空気洗浄機は部屋に飛び散る花粉を抑える効果があります。
ヨーグルトなどの発酵性乳製品が腸内細菌のバランスを整えることで、花粉症による全身のアレルギー症状を抑えることが報告されています。
加えて過労や睡眠不足も症状の増悪を引き起こすため、十分な睡眠を含めた休息も有効です。
関連記事:花粉症に効く舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)って?費用・期間・効果は?
花粉による肌荒れを防ぐためのスキンケア対策

花粉による肌荒れに対してご自身でできるスキンケアとして以下の注意点があります。
まず肌荒れがあるからといって過度に皮膚を洗浄することは逆効果です。
これは過度な洗浄によって皮膚上層の角層バリア機能が傷害されることで、花粉に対するバリア機能が低下することによります。
同様に以下なども角層バリア機能を低下させる原因になるため、花粉の時期には特に注意してください。
- 過度な化粧
- 化粧落とし
- シャンプー
- リンス
花粉の接触を減らしバリア機能を維持するためには、ワセリンによるスキンケアが花粉による肌荒れに最も効果的です。
ワセリンにより皮膚に直接接触する花粉をブロックします。
さらに皮膚の乾燥を抑えることで角質バリア機能の向上をもたらします。
ただしワセリンは大量に塗布するとベタつくため、少量のワセリンを薄く伸ばして使用することがおすすめです。
外出した際はワセリンの表面についた花粉を落とすために、シャワーで洗い流すことも効果的です。
花粉による肌荒れは強いかゆみを起こすことがあります。
かきむしることで角質バリア機能の低下を起こすので、かきむしらないことも必要です。

病院やクリニックでの処方について

上述の予防法やスキンケアを行っても花粉による肌荒れの症状がひどい場合があります。
その際には、病院またはクリニックにて処方されるお薬での治療をおすすめいたします。
処方される治療薬は塗り薬と内服薬に分かれ、以下で解説しています。
具体的には以下の通りです。
皮膚が厚い体幹や手足→強めのステロイド
皮膚の薄い顔面→弱めのステロイド
また皮膚炎の症状が強い場合はタクロリムス(商品名:プロトピック)という免疫機能を調整する塗り薬を使うこともあります。
内服薬は花粉症そのものの治療のために抗ヒスタミン薬の内服を行います。
抗ヒスタミン薬により花粉による肌荒れのみでなく、鼻水やくしゃみなどといった花粉症の症状も抑えることが可能です。
肌荒れによるかゆみを抑えることも症状の改善に有効です。
西春内科在宅クリニックができる対応
西春内科在宅クリニックでは、花粉による肌荒れの治療のための塗り薬や内服薬の処方を行っています。
花粉による肌荒れの治療はステロイド治療が有用になってきます。
適切なステロイド治療を行うことで、副作用などを起こさないように治療を行うことが可能です。
肌荒れの症状でお悩みなら、ぜひお気軽にご相談ください。
当院では花粉症やアレルギーの治療として舌下免疫療法も行っております。
・舌下免疫療法に関する内容はこちら

まとめ
今回は、花粉による肌荒れの原因とその症状、治療法、予防法に関して解説しました。
毎年繰り返す花粉症の症状でお困りの方は多いと思います。
この記事が少しでも役立てば幸いです。
少しでも花粉による肌荒れで悩んでいる、困っているようでしたら一度西春内科在宅クリニックへ受診してみてはいかがでしょうか?
お気軽にご相談ください。
【参考文献】
・加藤雪彦「花粉皮膚炎」
・横関博雄「スギ花粉症は全身疾患に-スギ花粉皮膚炎の特徴と治療」
・横関博雄「スギ花粉症と皮膚炎(スギ花粉抗原による空気伝搬性接触皮膚炎)」
・佐伯秀久「スギ花粉症の皮膚症状への対策」